eぶらあぼ2017.7月号
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171コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALは、元東京芸術大学特任教授で今回「ハイカラの音楽会」でも総監督を務める瀧井敬子。東京文化会館http://www.t-bunka.jp/■第10回浜松国際ピアノコンクール  記者発表 2018年11月に開催される浜松国際ピアノコンクールの記者発表が、6月7日に都内で行われた。同コンクールは1991年にスタートし、3年に一度開催されており、来年で第10回を迎える。これまでに、ショパン・コンクールの覇者ともなったラファウ・ブレハッチ、チョ・ソンジンや、アレクサンダー・ガヴリリュクなど世界で活躍するピアニストを多く輩出してきた。会見では、今回新たに審査委員長に就任したピアニストの小川典子がコンクールへの期待を次のように述べた。 「第1次予選の段階で約100名まで受け入れ体制があるというのは、世界的にも非常に珍しく、若いピアニストたちに大きな希望を与えると思う。課題曲には日本人作品も積極的に取り入れるようにした。コンクールはピアニストにとっていわば究極の就職試験。浜松から若い人を世界に向けて“離陸”させたいというのが審査委員長としての私の“野心”。優勝者だけでなく第2位以下の入賞者も含め、出場をきっかけにして仕事ができるようになってほしい。先のステージに進めなかったピアニストにも手厚いサポートがあるのが浜松の良さ。この世界有数のコンクールの存在をもっと知ってもらえるように世界に向けて英語での情報発信も行いたい」 出場希望者の申込期間は、2018年2月1日〜4月■東京文化会館「夏目漱石生誕150年 記念企画」記者発表 東京文化会館が、今年生誕150年を迎えた夏目漱石に関連し、「漱石が上野で聴いた『ハイカラの音楽会』」をはじめ、オペラやコンサートを開催する。5月29日に都内で行われた合同記者発表会には、「ハイカラの音楽会」を指揮する山田和樹らが登壇した。 オペラ公演では、ニューヨークのジャパン・ソサエティーとの共同制作により、漱石の小説『夢十夜』を原作としたオペラ《Four Nights of Dream》が日本初演される(9/30,10/1)。作曲・台本はニューヨークを拠点に活躍する長田原(おさだもと)。米国でのオーディションで選ばれた歌手と、東京音楽コンクール入賞者を中心とした室内オーケストラが出演。指揮は謙=デーヴィッド・マズア、演出はアレック・ダフィー。 漱石の日記で言及されているコンサートの演目を再現するユニークな試みが、10月15日に行われる「漱石が上野で聴いた『ハイカラの音楽会』」。横浜シンフォニエッタとともに出演する山田は「いま見ても面白いプログラム。オペラの序曲から始まって、協奏曲、弦楽合奏に歌まで入って、最後にバッハ。多種多様な音楽が一晩に凝縮されているのがオシャレだと思う」と述べた。そのほか、ピアノの川㟢翔子、チェロの遠藤真理、東京混声合唱団などが出演する。 シリーズ最後を飾るのは、レクチャーコンサート「漱石の体験した洋楽〜室内楽と喜歌劇《ボッカチオ》」(10/28)。大正4年に帝国劇場で上演され、漱石が実際に観たスッペのオペレッタ《ボッカチオ》初演バージョンのハイライトをコンサート形式で上演。案内役会見より 左から)樋口 桂(東京文化会館 副館長)、南谷 修(「ハイカラの音楽会」副実行委員長)、川島瑠璃(ジャパン・ソサエティー東京代表)、瀧井敬子(「ハイカラの音楽会」総監督・監修)、山崎一穎(「ハイカラの音楽会」実行委員長)、山田和樹(指揮者/東京混声合唱団音楽監督) ©堀田力丸会見より 左から)小川典子(浜松国際ピアノコンクール審査委員長)、鈴木康友(浜松市長)、川村恒明(同コンクール運営委員長)Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE

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