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174合い、作曲家の意図をできる限り伝えられるような方向にオーケストラを導いていきたい」 各公演の詳細は下記ウェブサイトを参照。新日本フィルハーモニー交響楽団http://www.njp.or.jp/■ウィーン少年合唱団日本公演記者会見 1498年に創立され、500年以上の歴史をもつウィーン少年合唱団が今年も来日。全国各地での29回の公演を前に、4月27日に都内で記者会見を行った。今年3月に、オーストリア・ユネスコ国内委員会により、同国の無形文化遺産に登録されてから初の来日となる。 会見では、駐日オーストリア大使フーベルト・ハイッスのほか、合唱団の芸術監督を務めるゲラルト・ヴィルト、カペルマイスターのルイス・ディ・ゴドイらが登壇した。 ヴィルトは、「日本は私にとって、とても懐かしい地なので、再び来ることができて嬉しい。日本とオーストリアの文化を特に芸術面において結びつけ、架け橋となるのが我々の使命であると感じている。今回は、中世の詩に基づいた『カルミナ・アウストリアカ』など初披露するプログラムもあるので楽しみにしてほしい」と語った。 また、今回来日したモーツァルト組の25人を率いるブラジル出身のカペルマイスター、ルイス・ディ・ゴドイは、日本公演への意気込みを以下のように述べた。 「私自身、初めての来日だが、素晴らしい歓迎を受けこの上ない喜びを感じている。この公演を最後に7名のメンバーが卒業するなど、今回は団員たちにとっても大事なツアー。モーツァルト組は、非常に優秀で集中力のあるグループで、メンバーの個性が音楽にも表れていると思う。今回2つのプログラムを用意しているが、プログラムAは、合唱団の長い歴史をたどるよう■新日本フィルが2017/18シーズンプログラムを発表 新日本フィルハーモニー交響楽団が2017/18シーズンラインナップを発表した。今年は、本拠地のすみだトリフォニーホールが開館20周年。あわせて新日本フィルと墨田区のフランチャイズ提携も20年の節目を迎えた。 定期演奏会は、<トリフォニー・シリーズ「トパーズ」><サントリーホール・シリーズ「ジェイド」><アフタヌーンコンサート・シリーズ「ルビー」>の3シリーズで構成。特別演奏会<横浜みなとみらいシリーズ「サファイア」>も開催する。 「トパーズ」シリーズでは、音楽監督の上岡敏之がシューマン「交響曲第1番『春』」(18.3/30,3/31)ほかを披露。また、ウィーン・フィルのコンサートマスターとしても著名なライナー・ホーネックによるモーツァルト「ハフナー・セレナード」(11/17,11/18)、現代音楽に積極的なマルクス・シュテンツによるヘンツェ「交響曲第7番」(18.2/2,2/3)など、海外の指揮者5名が登場する。「ジェイド」シリーズは、作曲家タン・ドゥンによる自作プロ(18.3/17)、ラドミル・エリシュカが振るドヴォルザーク「交響曲第8番」(18.5/12)など。「ルビー」シリーズでは、鈴木雅明がメンデルスゾーン「宗教改革」(18.2/16,2/17)、オッコ・カムがシベリウス「交響曲第2番」(18.4/13,4/14)を振る。共演陣は、ピアノのカティア・ブニアティシヴィリ(11/10,11/11)ほか。 会見では、音楽監督就任2シーズン目となる上岡が次のように述べた。 「来シーズンのプログラムは、例えるなら“ハリウッド映画”ではなく“ヨーロッパ映画”。豪華に花火を打ち上げるのではなく、聴いてくださった方々にとって後に残るようなプログラムを目指した。楽譜としっかり向き会見より ウィーン少年合唱団・モーツァルト組Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE会見より 左から)崔 文洙(新日本フィルハーモニー交響楽団 ソロ・コンサートマスター/音楽監督補佐)、上岡敏之(同楽団 音楽監督)、宮内義彦(同楽団 理事長)Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE

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