eぶらあぼ 2017.3月号
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172 2017/18シーズン ラインナップとして、ピエール=ロラン・エマール(12/9)がリサイタルを開くほか、河村尚子(18.2/12)がベートーヴェン・プログラム、鈴木優人(18.3/4)がチェンバロによるゴルトベルク変奏曲を披露する。室内楽では、上野耕平&The Rev Saxophone Quartet(11/4)、クァルテット・エクセルシオ(12/16)、古楽アンサンブルのリクレアツィオン・ダルカディア(18.1/6)らが出演。声楽では、テノールの西村悟の「オペラアリアとイタリア歌曲」(9/9)やメゾソプラノの白井光子とハルトムート・ヘル「世界最高峰のドイツリートを聴く」(10/22)などの公演が開かれる。浦安音楽ホールhttp://www.urayasu-concerthall.jp/■第22回 宮崎国際音楽祭 記者会見 4月下旬から5月中旬にかけて開催される第22回 宮崎国際音楽祭の記者会見が2月6日に都内で開かれ、同音楽祭総監督の佐藤寿美、音楽監督でヴァイオリニストの徳永二男らが出席した。 佐藤は「質の高い音楽祭として成長してきたと思いますが、近年は観客数がおよそ14000〜15000人で落ち着いてきています。新しいお客様を音楽祭に呼び込むため、昨年より、トークを交えたコンサート『Oh!My!クラシック』や、1公演を500円で楽しめる『気軽にクラシック』など新たな公演を開催し、それなりの手応えを感じています」と語った。 徳永は「メインプログラムの『エクスペリメンタル・コンサート』(5/1)はタン・ドゥンや黛敏郎などアジアの作曲家にフォーカスし、恒例となっている演奏会形式のオペラは広上淳一さんの指揮で《椿姫》(5/14)を上演します。また、熊本県立劇場で、ピンカス・ズーカーマンさんの指揮・ヴァイオリン&宮崎国際音楽祭管弦楽団による復興支援コンサート(5/11)も行います」と主にプログラムについて説明を行った。第22回 宮崎国際音楽祭4/28(金)〜5/14(日) メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場) ほかhttp://www.mmfes.jp/2017/■齋藤秀雄メモリアル基金賞の受賞者 が決定 第15回 齋藤秀雄メモリアル基金賞の受賞者が決定し、チェロ部門に酒井淳が選ばれた。1月17日都内で贈賞式が行われた。 同賞は、チェリスト・指揮者・教育者であった故・齋藤秀雄氏に因み、財団法人ソニー音楽芸術振興会(現・公益財団法人ソニー音楽財団)が2002年に創設した賞。音楽文化の発展に貢献し、将来いっそうの活躍が期待される若手チェリスト、指揮者に贈られる。今回指揮者の該当者はなし。 酒井は名古屋生まれ。欧米で研鑽を積み、パリ国立高等音楽院を首席で卒業。在学中、バロック・チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバも学び、通奏低音奏者としても活躍、ソロではヴィオール音楽のスペシャリストとして高く評価されている。指揮活動も行い、フランスのディジョンやリールのオペラ座、オペラ・コミック座にてオペラを上演、成功を収めている。 酒井は受賞に際し、「沢山の方々に助けられながら今まで音楽を続けてこられました。齋藤先生の文化・音楽の発展の功績、堤先生のチェロ界・音楽界の功績に、これから私が連なることができるかというと自信はないのですが、これからも精進していきたいと思っております」と述べた。 選考委員の堤剛は、「モダン・チェロ、バロック・チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、この3分野における活発な演奏活動は素晴らしいことです。チェロ、指揮、教育者として素晴らしい成果をあげられた齋藤秀雄先生と通じるものがあるように思います」と言葉を贈った。ソニー音楽財団http://www.smf.or.jp/■第27回 新日鉄住金音楽賞に服部百音 第27回 新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞にヴァイオリンの服部百音が選ばれた。同賞は日本の音楽文化の発展と、将来を期待される音楽家を支援することを目的として1990年に設立されたもの。「演奏技術はもとより、その類まれな集中力と強左より)加藤 優(ソニー音楽財団理事長)、堤 剛、酒井 淳、軽部重信(同財団専務理事)写真提供:ソニー音楽財団音楽監督の徳永二男 Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE

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