eぶらあぼ 2016.12月号
71/187

68青木洋也バッハプロジェクト2017 ミサ曲 ロ短調名手たちが結集して取り組むバッハ畢生の大作文:笹田和人Noism2 定期公演『火の鳥』『ÉTUDE』若いメンバーで魅せるフレッシュな舞台文:高橋森彦2017.1/21(土)14:00 紀尾井ホール問 ABPコンサート事務局03-3367-245112/16(金)~12/18(日) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 スタジオB問 りゅーとぴあチケット専用ダイヤル025-224-5521 http://www.noism.jp/ 日本を代表するカウンターテナーとして、国内外の舞台で美声を披露してきた青木洋也。指揮者としても活躍しており、今年で活動15周年を迎えた。そんな青木が常に演奏活動の軸としてきたのが、バッハの声楽作品。節目の年、一線で活躍する実力派の盟友たちを結集させ、その中でも畢生の大作と位置付けられる「ミサ曲 ロ短調」に挑む。 青木は東京出身。ヴァイオリンを学ぶ傍ら、東京少年少女合唱隊でボーイ・ソプラノとして活躍。東京芸術大学大学院で古楽演奏、さらにエリザベト音 金森穣が率いる、りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の専属舞踊団「Noism」は、メインカンパニーNoism1と付属研修生カンパニーNoism2によって構成される。この夏、全国6都市で上演された劇的舞踊 vol.3『ラ・バヤデール―幻の国』には、Noism1に加えてNoism2も出演し、壮大なスケールの舞踊劇を繰り広げたのは記憶に新しい。 Noism2にはプロフェッショナルな舞踊家を志望する逸材が集い、今シーズンは18~22歳までの8名が所属している。Noism2を経てNoism1に昇格したり、海外でプロになったりと、ここでの修練を経て飛躍した踊り手は少なくない。普段は新潟県内でのツアーや新潟市内でのイベント出演を行い、定期公演も地元の熱心な観客を中心に毎回盛況である。 今回の定期公演は二本立て。金森がNoism2のために創作し約5年ぶりに再演される『火の鳥』と専属振付家の山田勇気による新作『ÉTUDE』を同楽大学大学院で宗教音楽を学び、在学中から渡欧を重ねて、研鑽を積んだ。世界的に人気の高い、鈴木雅明率いるバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の主要メンバーとして、ライプツィヒ・バッハ音楽祭2012での「マタイ受難曲」をはじめ、多くの檜舞台で独唱を務めた。その一方、合唱指揮者としても、数々の合唱団やアンサンブルをリード、高い評価を受けている。 今回の「ミサ曲 ロ短調」のステージには、アルト独唱も兼ねる青木をはじめ、BCJでも共演しているソプラノの柏原奈時に上演する。『火の鳥』はストラヴィンスキーの同題曲にのせた、白い仮面を効果的に用いた演出と黒の衣裳姿の群舞が印象深い佳作で評判をよんだ。メンバーを一新した上演にも期待できる。山田の『ÉTUDE』は「様々な穂やアルト(カウンターテナー)の中嶋俊晴、テノールの藤井雄介、バスの浦野智行ら古楽唱法にも長けた、実力派の声楽陣が顔を揃える。これを東京フィルや東京交響楽団のメンバーらで構成される、フィルハーモニーカンマーアンサンブル(コンサートマスター:石橋エドアルド和彦)がバックアップ。情熱溢れるカウンターテナーの名手が、今の集大成として紡ぐ、清新な調べに耳を傾けたい。振付のバリエーション=ÉTUDEを組み合わせた作品」だという。Noism2のリハーサル監督でもあり、日々メンバーに接している山田の視点が生かされたフレッシュな舞台となるに違いない。『火の鳥』(2012年)より/撮影:村井 勇柏原奈穂中嶋俊晴藤井雄介浦野智行 青木洋也 撮影:スタッフ・テス

元のページ 

page 71

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です