eぶらあぼ 2016.11月号
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186に入賞、併せて委嘱新作特別賞を受賞した。 同コンクールは、1952年から行われており、歴史と伝統を誇ると同時に、超難関として知られている。同部門では1970年に東京クヮルテットが優勝している。 第1ヴァイオリンの篠原は、「憧れであり、夢のようなミュンヘン国際音楽コンクールに出場でき、4回のラウンドでは満員のお客様に温かく聴いていただけて、とても幸せな時を過ごせました。メンバー4人が心を一つに音楽を楽しむことができて、今は先生方、お世話になった方々に感謝の気持ちでいっぱいです」とのコメントを寄せた。ミュンヘン国際音楽コンクールhttp://www.br.de/ard-music-competition■第3回「アリオン桐朋音楽賞」「柴田南 雄音楽評論賞」授賞式 第3回「アリオン桐朋音楽賞」(弦楽器部門)と「柴田南雄音楽評論賞」の授賞式が9月24日、都内で行われた。「アリオン桐朋音楽賞」の受賞者は、ヴァイオリンの吉田南(桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)3年)。「柴田南雄音楽評論賞」の奨励賞受賞者は、仲辻真帆(東京芸術大学大学院音楽研究科博士後期課程)と新田愛(愛知県立芸術大学4年)の2名。本賞は該当者なし。 「アリオン桐朋音楽賞」選考委員長の梅津時比古は、「吉田さんは選考委員全員の推薦。非の打ち所が無い演奏家で、これからも皆さんに聴き続けていただきたいという意味も込めた」と語った。 「柴田南雄音楽評論賞」選考委員長の船山隆は、「今年は柴田南雄のメモリアル・イヤーにあたり柴田という存在そのものをテーマにし、柴田の音楽と音楽観が、没後20年にして若い世代に着実に浸透していることが実感できた。これからの日本の音楽界にとって、いい聴き手(評論家)が伸びなければいい演奏家は伸びない」と述べた。 「アリオン桐朋音楽賞」(主催:学校法人桐朋学園アリオン江戸音楽振興基金)は18歳以下の若手音楽家の助成を目的としており、「柴田南雄音楽評論賞」は音楽評論を広く社会に発表し音楽文化の質の向上に貢献することが期待される優秀な個人に対して贈られる。アリオン江戸音楽振興基金http://www.tohomusic.ac.jp/toho-arion■第38回「サントリー地域文化賞」が決定 第38回「サントリー地域文化賞」の贈賞式が9月30日に都内で行われ、音楽部門に、徳島県鳴門市「鳴門『第九』を歌う会」が選ばれた。同市でベートーヴェンの交響曲第9番がアジア・日本で初めて演奏された史実を活かし、その背景にある友愛精神を後世に残したいという思いを込めて、全国の愛好家とともに長年歌い継いできた点が高く評価された。 同賞は、公益財団法人サントリー文化財団創立の1979年に制定され、地域文化の発展に貢献した個人または団体を顕彰するもの。音楽、演劇、美術、歴史・伝統継承、国際交流、コミュニティ活動などを対象とし、毎年5件を顕彰。受賞者には正賞として楯、副賞として200万円を贈呈している。サントリー文化財団http://www.suntory.co.jp/sfnd■第65回「横浜文化賞 文化・芸術奨励賞」 に川瀬賢太郎 第65回「横浜文化賞 文化・芸術奨励賞」に指揮者の川瀬賢太郎が選ばれた。「横浜文化賞」は、横浜市の芸術、学術、教育、社会福祉、医療、産業、スポーツ振興等の文化の発展に尽力し、その功績が顕著な者に対して贈られる。なかでも、文化・芸術奨励賞は、現在活躍中の若年層又は中堅層で、さらに今後の活躍が特に期待される者、横浜らしい特色ある活動をしている者の中から市長が決定する。 川瀬は、これまでに2006年東京国際音楽コンクール〈指揮〉で最高位、15年「渡邉暁雄音楽基金」音楽賞、同年第64回神奈川文化賞未来賞、16年第14回齋藤秀雄メモリアル基金賞、同年第26回出光音楽賞を受賞している。14年より、神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者。 贈呈式・記念コンサートは11月17日に横浜みなとみらいホール小ホールで行われる。横浜市文化観光局http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/bunshin■金洪才が光州市立交響楽団の常任指 揮者に就任 指揮者の金洪才(キム・ホンジェ)が、2016年11月より韓国の光州市立交響楽団の常任指揮者に就任する。 光州市立交響楽団は1976年に設立、韓国を代表するオーケストラの一つ。今年6月には創立40周年記念として金洪才指揮で日本公演を行い成功をおさめた。また金は、平成10年度の「渡邉暁雄音楽基金」左より)仲辻真帆、吉田 南、新田 愛 Photo:H.Yamada/Tokyo MDE

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