eぶらあぼ 2016.6月号
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203コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報日本ブラームス協会(JBS)の第145回例会は、ヴァイオリンの小川恭子の第84回日本音楽コンクール優勝を記念する「ブラームス 弦楽曲の魅力」と題したステージ。まずは、桐朋学園大を首席で卒業したばかりの小川と、同大4年のピアノの山西遼のフレッシュなデュオで、ソナタ第3番を。そして、N響の精鋭メンバーによる「鶴クァルテット」が、弦楽四重奏曲第3番を披露。西原稔・JBS顧問による、楽曲解説もある。N響第1ヴァイオリン・フォアシュピーラーを務める名手・齋藤真知亜が、作曲家でピアニストの鷹羽弘晃と対峙して、2013年にスタートさせた「“音による”ダイアログ(対話)」。第4回では、権代敦彦への委嘱作品「放蕩息子」をはじめ、アイヴズのソナタ第4番「キャンプの集いの子供の日」、ヘンデルのソナタ第1、6番という時空を超越した4作品をとりあげ、丁々発止のやり取りが繰り広げられる。男たちが紡ぐ、魂の調べを聴け! 時にクラシックの枠組みすら超越し、弦楽四重奏の濃密な宇宙へ挑み続けるモルゴーア・クァルテット。今回は、美しい旋律に彩られたグリエールの第2番、その弟子ミャスコフスキーの第1番に、「闇をさらなる深淵な闇で切り開く」(第1ヴァイオリンの荒井英治)シュニトケの小品を。5年半ぶりのロシア~ソヴィエト・プログラムから、「とてつもない金塊を掘り起こす」と意気込む。世界的ハーピストの吉野直子が、人間国宝の漆芸家・室瀬和美が蒔絵を施した、世界に一台しかないという美しいハープ「彩韻(さいいん)」と共に登場。ヒンデミットのソナタやサティ「グノシェンヌ第1、3番」やドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」「月の光」、吉松隆「ライラ小景」、グランジャニー「ラプソディ」など、魅惑の旋律の数々を奏でる。音はもちろん、ビジュアルも堪能できそうなステージだ。「何事も一番最初というのは、ミステリアスで忘れがたい」。エジプトとフランスの血を受け継ぎ、ハイフェッツやメニューインら音楽史に残る巨匠たちの薫陶を受けたヴァイオリンの鬼才、アテフ・ハリムは言う。その言葉通り、今回のステージは、バッハの無伴奏に、ピアノの平沢匡朗(まさあき)が共演するベートーヴェンとブラームス、“三大B”の「ソナタ第1番」を中心に。「敬意を込め、“初心”の気持ちで臨む」と語る。クラシックからポピュラーまで幅広いレパートリーを歌いこなし、弾き語りや合唱指導など、しなやかな活動を続けるソプラノの前原はるみ。自然で清楚な音楽創りが、静かな共感を呼んでいる。「愛を歌う」と題した初リサイタルは、ベッリーニ「優雅な月よ」や橋本國彦「舞」など、時代や国に拘らない多彩な歌曲を選りすぐり、ピアノで共演する宮崎滋の新作も。後半では、口笛奏者の夕部奈穂も賛助出演する。日本ブラームス協会No.145例会 小川恭子(ヴァイオリン)第84回日本音楽コンクール優勝記念Dialogue #4Machia Saito Violin style前原はるみ(ソプラノ)~愛を歌う~モルゴーア・クァルテット第44回 定期アテフ・ハリム(ヴァイオリン)初心に返る~三大B 第1番のソナタに思いをこめて吉野直子(ハープ)~東洋と西洋を巡る音の旅~6/26(日)14:00ヤマハ銀座店 6F サロン6/24(金)15:00 19:00Hakuju Hall6/17(金)19:00ルーテル市ヶ谷センター6/27(月)19:00浜離宮朝日ホール6/25(土)18:30東京文化会館(小)6/18(土)14:00府中の森芸術劇場 ウィーンホール鶴クァルテット小川恭子 ©飯田照明 ©H.Ikezawa ©Akira Muto

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