eぶらあぼ 2016.5月号
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31庄司紗矢香 ©kishin shinoyamacoba林 英哲 ©M.Tominagaピエール=ロラン・エマール©Marco Borggreve + DGポーランド室内管弦楽団 ©Miroslaw Pietruszyńskiドラマーズ・オブ・ブルンジ大ホールで味わう音楽の大自然 東京国際フォーラム内で“フェスらしさ”をもっとも堪能できる会場は、やはり5000人収容のホールAだろう。初日の幕開けは、濃厚な響きのロシアン・プログラム。お馴染みのドミトリー・リス指揮ウラル・フィルが奏でるグラズノフのバレエ音楽「四季」は、きらめくようなサウンドに満ちた作品。ムソルグスキーの激しさ溢れる交響詩「はげ山の一夜」とともにオープニングを楽しみたい。今年のテーマの中心的な作品と言えるベートーヴェンの交響曲第6番「田園」と、ミュージカルの名曲、ライオン・キングの「サークル・オブ・ライフ」がカップリングされている、「ハート直撃コンサート」は、家族みんなで楽しめるプログラムだ(5/3)。4年ぶりのLFJ登場となるヴァイオリニスト庄司紗矢香とポーランド室内管弦楽団が挑むのは、ヴィヴァルディ「四季」の“リコンポーズ(再作曲)”版。現代作曲家リヒターが、聴きやすく洒落たハーモニーを添えた注目作品だ(5/4)。スペイン出身のルイス=フェルナンド・ペレスがピアノ独奏を務め、ハンガリー・ジュール・フィルと奏でるのは、ファリャの交響的印象「スペインの庭の夜」。官能的な夜の神秘を感じ、オトナなひと時を堪能しよう(5/5)。大団円を迎える「熱狂のフィナーレ」。今年は林英哲とシンフォニア・ヴァルソヴィアによる和太鼓協奏曲「飛天遊」(松下功作曲)が、えも言われぬ興奮を与えてくれるはず(5/5)。華麗なるピアノの名手たち、生演奏必聴の公演も 今年はピアノの名手ピエール=ロラン・エマールが、メシアンの「鳥のカタログ」を3日間にわたって網羅するという目玉公演や、ベートーヴェンに「田園」の作曲を促したというクネヒト作曲「自然の音楽的描写」(5/3)、ハイドンの超大作オラトリオ「天地創造」(5/4)など生演奏が珍しい作品にも出会いたい。また青柳いづみこ、伊藤恵、海老彰子、小川典子、小曽根真、田部京子ら日本の豪華ピアニスト勢が揃うほか、若手ホープの小林愛実の再登場にも注目が寄せられる。音楽祭のアーティスティック・ディレクター、ルネ・マルタンが強烈にプッシュしている迫力のアフリカン・パーカッション「ドラマーズ・オブ・ブルンジ」(5/4、5)の公演もお聞き逃しなく。これも注目! プレイベントラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン プレフェス・ア・コマエ東京・狛江市でLFJのプレイベントを開催! 今年のテーマ「ナチュール」に沿った幅広いジャンルのプログラムが楽しめる。狛江に縁の深い出演者に加え、本公演の出演アーティストも登場、狛江ならではの音楽イベントが満喫できる。4/23(土)・24(日)エコルマホール、北口交通広場、緑の三角広場■問LFJプレフェス・ア・コマエ実行委員会 03-3430-1111http://www.komae-kankou.jp/lfjkomae.html

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