eぶらあぼ 2016.3月号
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びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136 https://www.biwako-hall.or.jp/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、関西随一のオペラ劇場として、一流のオペラやバレエに加えコンサートも開催。また、国内外の実力派アーティストが充実したアンサンブルやソロも披露するほか、講座なども開催しています。このコーナーではびわ湖ホールで行われる注目公演をご紹介します。びわ湖ホールPreview文:笹田和人ワーグナー《リング》いよいよ始動 ! 期待の新シーズン発表 びわ湖畔の芸術の殿堂は、新たなシーズンも、感動の響きで満たされる。びわ湖ホールの平成28年度の公演ラインナップが出揃った。オペラをはじめとして、オーケストラ公演や室内楽、器楽から声楽まで、国内外の名演奏家を迎えての注目公演がずらり。そのなかでも、とりわけ注目度の高いステージを選りすぐって、ご紹介しよう。 「びわ湖ホール プロデュースオペラ」でいよいよ始動するのが、ワーグナーの楽劇《ニーベルングの指環》全4部作の上演。4年をかけて臨むというビッグ・プロジェクトだ。オペラ・ファンの熱い期待を背負って、カラヤンと共にザルツブルク音楽祭の黄金期を築いた名演出家、ミヒャエル・ハンペを迎えての新制作で、傑作の“決定版”を目指す。 その第1弾となる《ラインの黄金》(2017年3月)は、日本オペラ界屈指の歌手が集結し、芸術監督を務める沼尻竜典の指揮による京都市交響楽団がバックアップ。今年の3月に同ホールで上演される、ハンペ演出による《さまよえるオランダ人》は、その“前哨戦”ともなろう。 そして、沼尻が「今、最も聴いてほしい作品」を厳選しておくる、「オペラセレクション」では、ドニゼッティの《ドン・パスクァーレ》を取り上げる(16年10月)。こちらは日生劇場や藤原歌劇団、日本センチュリー交響楽団との共同制作で、ベルガモ・ドニゼッティ劇場が全面協力。同劇場でも大活躍のイタリア・オペラ界きっての超人気テノール、アントニーノ・シラグーザが溌剌とした若者エルネストを、日本を代表する名バリトン牧野正人が、老獪なタイトルロールを演じる。 さらに、ファンにも初心者にも楽しめると好評なのが、「オペラへの招待」シリーズ。今シーズンは、滅多に上演されない2つの佳品を上演する。まず、マスネ《ドン・キホーテ》(8月)では、フランス・オペラ界で活躍中の女流指揮者クレール・ジボーを迎え、気鋭の菅尾友の演出で。そして、ドニゼッティ《連隊の娘》(2017年2月)は、びわ湖ホール声楽アンサンブルがキャストを務め、園田隆一郎の指揮、中村敬一演出による舞台づくりで臨む。 オーケストラの公演では、恒例の「ジルヴェスター・コンサート」(2016年12月)をはじめ、関西のオーケストラの活躍が目立つ。そして、木曜の昼下がり、小ホールを舞台に、質の高いステージを届けているシリーズ「びわ湖の午後」。弱冠21歳でベルリン・フィル首席クラリネット奏者に就任した若き巨匠アンドレアス・オッテンザマー(2016年5月)をはじめ、ピアノの上原彩子(同)やソプラノの砂川涼子(同6月)ら、今季も豪華な顔ぶれが並ぶ。 また、日本初の公共ホール専属の声楽家集団として設立され、精力的かつ先鋭的な活動を続ける、びわ湖ホール声楽アンサンブル。同ホールでのオペラ公演への出演の一方、3回の定期公演(2016年9月、12月、17年3月)や東京公演(16年9月 東京文化会館)でも美しいハーモニーを披露する。さらに、ドイツを拠点に活躍するメゾソプラノの小山由美による「ドイツ歌曲研修Ⅱ」など公開マスタークラスにも、受講者として登場。その歌声にさらなる磨きをかける。びわ湖ホール外観びわ湖ホール芸術監督 沼尻竜典 ©RYOICHI ARATANIびわ湖ホール プロデュースオペラワーグナー《ラインの黄金》 2017.3/4、3/5 大ホール沼尻竜典オペラセレクションドニゼッティ《ドン・パスクァーレ》 2016.10/23 大ホールオペラへの招待マスネ《ドン・キホーテ》 2016.8/6、8/7 中ホールドニゼッティ《連隊の娘》 2017.2/11、2/12 中ホールジルヴェスター・コンサート 2016.12/31 大ホールびわ湖の午後シリーズ 小ホール上原彩子 2016.5/12アンドレアス・オッテンザマー 2016.5/26砂川涼子 2016.6/30びわ湖ホール声楽アンサンブル定期公演(2016.9/3 小ホール、12/24 小ホール、2017.3/25 中ホール)東京公演(2016.9/6 東京文化会館 小ホール)

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