eぶらあぼ 2015.12月号
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284 ミュージカル界で活躍し、ホイットニー・ヒューストンやナタリー・コールといった世界的アーティストにも楽曲を提供する作曲家フランク・ワイルドホーン。『ジキル&ハイド』はブロードウェイ&世界各国で上演されるヒット作とな12/19(土)18:30、12/20(日)14:00 新国立劇場(中)問 東京小牧バレエ団03-3377-7764http://www.komakiballet.jp東京小牧バレエ団『火の鳥』『ショパン賛歌“憂愁”』伝統と新しい個性あふれる公演に期待文:高橋森彦左:倉永美沙 右:アルタンフヤグ・ドゥガラー 撮影:飯田耕治 来年創立70周年を迎える東京小牧バレエ団が活気づいている。今年6月の『スター・ガラ2015 ボストン・バレエの精鋭たちによる饗宴』では、倉永美沙、アルタンフヤグ・ドゥガラーら俊英11名を招いて多彩で刺激的な演目を紹介し、バレエ通を唸らせた。8月には菊池宗団長が「平成27年度外務大臣表彰」に選ばれている。勢いにのる同団の年末のダブル・ビルにも注目だ。 『火の鳥』は小牧正英が1954年に日本初演した近代バレエの傑作で、名匠・佐々保樹が伝統に基づいて再演出・振付する。倉永とドゥガラーが再び客演し、華麗で重厚な仕上がりになるだろう。『ショパン賛歌“憂愁”』はショパンの名曲にのせて放浪の芸術家の魂の遍歴を描く、叙情豊かな創作バレエ(振付:菊池唯夫、菊池宗、改訂振付:酒井正光)。主演はベテランの周東早苗と李波で、2007年度ミス・ユニバース世界大会優勝者、森理世の特別出演も話題だ。 老舗ならではの伝統と独自の個性あふれる公演を堪能したい。2016年1月下旬 渋谷Bunkamuraル・シネマ 他全国ロードショー※詳細は右記ウェブサイトでご確認ください。http://lopatkina-movie.jp映画『ロパートキナ 孤高の白鳥』プリンシパルの素顔に肉迫文:藤本真由©DELANGE PRODUCTION マリインスキー・バレエを代表するプリンシパルであり、『白鳥の湖』世界最高峰のオデット/オディール役として名高いウリヤーナ・ロパートキナ。『ロパートキナ 孤高の白鳥』は、彼女の素顔に迫るドキュメンタリー映画だ。 監督は、『バレエに生きる~パリ・オペラ座のふたり~』『至高のエトワール~パリ・オペラ座に生きて~』等、バレエ人を追う作品を発表してきたマレーネ・イヨネスコ。ダンス映像や本人や周囲の人々の発言等から浮かび上がってくるのは、バレエにストイックに身を捧げる一人の真摯な人間の姿。『白鳥の湖』をはじめ、ドラマティックな作品のヒロインのイメージが強いが、ローラン・プティがビージーズの曲に振り付けたポップな『ステイン・アライヴ』では、マニッシュな黒のコンビネゾンに身を包み、ファンキーなステップを踏む姿も見られ、新鮮だ。11月のマリインスキー・バレエ公演でその舞を堪能した向きにもお勧めしたい。12/23(水・祝)12:00 17:00 梅田芸術劇場 問 梅田芸術劇場06-6377-380012/26(土)12:00 17:00、12/27(日)13:00 東急シアターオーブ問 キョードー東京0570-550-799 http://www.umegei.com/frankフランク・ワイルドホーン&フレンズ ジャパンツアースターが結集するミュージカルコンサートが実現文:藤本真由フランク・ワイルドホーンり、日本でも彼のミュージカル作品が毎年のように上演されている。プライベートではこの夏、元宝塚歌劇団宙組トップスター和央ようかと結婚して話題を呼んだ。そのワイルドホーンが、仲間のミュージシャン&アーティストたちと共に来日、ミュージカル・ナンバーを演奏するコンサートを行う。 自身はピアノを担当、愛妻も登場する他、『エリザベート』『ドラキュラ』で主役を演じたウィーン・ミュージカル界のスター、トーマス・ボルヒャートや、『RENT』初演でロジャー役を務め、日本でも人気の高いアダム・パスカルも参加。ワイルドホーン作曲作品をはじめ、世界中で愛されるミュージカルの中から多彩な楽曲を味わえる一夜となりそうだ。

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