eぶらあぼ 2015.8月号
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42大谷康子(ヴァイオリン) お菓子な名曲サロン音楽とお菓子で巡る夢の世界文:笹田和人下野竜也プレゼンツ! 音楽の魅力発見プロジェクト 第2回夏だ! オペラだ! オーケストラだ!テーマはずばり「愛」文:笹田和人9/23(水・祝)13:30 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040 http://www.japanarts.co.jp8/16(日)16:00 すみだトリフォニーホール問 トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212 http://www.triphony.com このステージを聴いた帰り道には、思わず、お気に入りのスイーツ店に駆け込んでしまうはず。最多出演を誇るテレビ番組『題名のない音楽会』でもおなじみ、東京交響楽団ソロ・コンサートマスターを務める一方、日本を代表するソリストとしても活躍を続け、今年でデビュー40周年を迎えたヴァイオリンの大谷康子。実は、自身のホームページで専門ブログを連載し、それが大反響を呼んでいるほどのスイーツ・マニアでもある。『お菓子な名曲サロン』は、そんな大谷が“甘い名曲”をたっぷりと奏でつつ、トークゲストに人気パティシエの鎧塚俊彦を迎えて、スイーツの素晴らしさを語り尽くす、ユニークなリサイタルだ。 大谷が1709年製の名器ストラディヴァリウスを手に、ピアノの藤井一興と共に披露するのは、J.シュトラウスⅡ「ウィーンのボンボン」やR.シュトラウスのバレエ組曲「ホイップクリーム」から 指揮の下野竜也が企画監修も担当し、新日本フィルハーモニー交響楽団と共におくる、すみだトリフォニーホールのシリーズ『音楽の魅力発見プロジェクト』。その第2弾は「夏だ! オペラだ! オーケストラだ!」と題し、ずばり「愛」をテーマに掲げて、迫力ある生のオーケストラのサウンドをプレゼントしてくれる。 ワーグナー《ローエングリン》より、第3幕への前奏曲、さらに有名な結婚行進曲で、ステージは幕開け。そして、国際的に活躍するソプラノの中嶋彰子が登場し、ガーシュウィン《ポーギーとベス》より〈サマータイム〉やスッペ《ボッカッチョ》から〈恋は優しい野辺の花よ〉、プッチーニ《トスカ》より〈歌に生き、恋に生き〉など、美しい歌声で聴かせる。 そして、最後はストラヴィンスキーの組曲「火の鳥」(1919年版)の、圧倒的なサウンドで締め括る。ブザンソン指の旋律、ルロイ・アンダーソン「クラリネット・キャンディ」、チャイコフスキー「金平糖の踊り」、さらには映画「ショコラ」の音楽など、甘い香りが漂ってきそうな名曲ばかり。さらに、鎧塚による専門家ならではのスイーツ談議も、甘いもの好きの本能をくすぐってしまいそう。揮者コンクールで優勝以来、国内外の第一線オーケストラの指揮台に立ち続ける実力派の下野は、実は軽妙なトークにも定評がある。それだけに、曲間の楽しい解説にも、大いに期待できるだろう。 さらに、開演に先立っては、新日本フィルのメンバーによるワークショップ「みんなで『火の鳥』」(10:30~)や、実際にオーケストラの指揮を体験する「指揮者になろう」(14:00~)、音を出してみる「楽器にさわろう」(14:00~)など、関連イベントも満載。さらに、スカイツリー・グッズや地元の名産品を集めた「すみだ銘品屋台」も。家族そろって一日中、音楽漬けになれるイベントだ。大谷康子 ©尾形正茂中嶋彰子鎧塚俊彦 「私は子供の頃から、母の作るお菓子が大好きで、『お菓子の家に住みたいなあ』と本気で思っていました。今回は、鎧塚さんのお話を伺いながら、お菓子と音楽で、夢のような世界を巡ろうと思います。ぜひ楽しみにいらしてくださいね!」と大谷は言う。下野竜也 ©三浦興一

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