eぶらあぼ 2015.4月号
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アコースティック・ライブ・ホール 「TザheGグリーLEE」アコースティック・ライブ・ホール TheGLEE〒162-0825 東京都新宿区神楽坂3-4 AYビル B1問 03-5261-3123 http://theglee.jpTheGLEE 内観  「いい音楽は、いい環境から生まれる」という理念の下、2011年12月に東京・神楽坂で産声を上げたアコースティック・ライブ・ホール TheGLEE。素晴らしい音響と50〜70席というインティメートな空間では、音楽を聴きながら美味しい食事とお酒も愉しむことができ、連日のようにアーティストが熱演を繰り広げている。 このホールの人気の秘密は、優れた音響と充実した設備にあるだろう。自然界で最高のリスニング空間と言われる森林を意識した内装には、木材をふんだんに使用。反射と吸音のバランスが最適化されているので、どの席でも心地よく音楽に浸ることができる。また、NYスタインウェイの名器や、最新のPAが贅沢に配備されているのも出演者にとっては嬉しい限りだ。ハイレゾ収録を驚くべき低価格で提供 そして、TheGLEEの大きな特長の一つに、アーティストがライブを行えば、手軽に録音(録画)の収録とハイレゾ配信が行えることだ。ハイレゾはすべての音域の解像度を飛躍的に向上させることで、従来のCDに比べてより生音に近い再生音を実現したオーディオ・フォーマット。楽器の響きや音色の微細な変化、人間の声のニュアンスなどをリアルに再現するので、まるで演奏会場にいるような臨場感に浸れる。 同ホールには専任のエンジニアが常駐し、PAのセットアップ&オペレーションから、照明、録音、録画まで、出演者の要望にあらゆる形で応えてくれるのだ。今年の1月からは、高音質ライブ・ハイレゾ音源の配信も開始。配信方法は、TheGLEEの独自サイトや、「e-onkyo」「mora」をはじめとするハイレゾ音源配信サイトなどを選ぶことができる。ライブの出演者は名刺サイズの 「TheGLEE カード」を会場で販売することができ、購入者はカードに記載されているIDとパスワードをTheGLEEの配信サイトに入力すれば、購入したハイレゾ音源をダウンロードできる。この画期的な仕組みはおそらく日本初の試みだろう。 しかも、TheGLEEでは、こうした収録費用が低価格に設定されている。ハイレゾ収録が3万円、映像収録が6万円、CD製作が10万円 (他に諸費用が発生/いずれも税抜)。映像収録は複数のカメラを使い編集までも含んでいる。驚きの低価格といっても過言ではないだろう。 現在、TheGLEEが独自にハイレゾ配信しているライブ音源タイトルは16タイトル。特に 『Percussion Performance DUO Calamus Anniversary LIVE vol.1 』 は、マリンバ、ヴィブラフォンを中心とした打楽器の精緻かつ鮮やかなアンサンブルが圧巻でハイレゾの高音質の良さがわかりやすいタイトルだ。4月からは新シリーズもスタート 4月からは新鋭演奏家の演奏をグラス・シャンパンと共に楽しめる 『Premium Concert Series』がスタート。4月5日には、第5回野島稔・よこすかピアノコンクールを制した野上真梨子が登場し、ショパン&リストの名曲を披露する。もちろんこの公演以外にもクラシックやジャズ、三味線など、バラエティーに富んだ公演が目白おしだ。 TheGLEEは、意欲的なアーティストをサポートしながら、ライブと配信の双方で音楽の最先端を走り続けている。コンサート・ライブのハイレゾ配信をより身近に取材・文:渡辺謙太郎184

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