eぶらあぼ 2015.3月号
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165コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALイツ音楽協会主催青少年音楽コンクールバイエルン州域部門で第1位を受賞。11年の第80回日本音楽コンクールでは第1位と岩谷賞(聴衆賞)を含む4つの特別賞を受賞し、一躍注目を集めた。すでに第一線で演奏活動を展開し、オーケストラとの共演や音楽祭への出演も多く、「大器を予感させる才能」と注目されている。●特別賞:ひのまどか(音楽作家/1942年生) 東京芸術大学音楽学部(ヴァイオリン専攻)入学後、民族音楽学を研究。30代半ばで執筆活動に入り、クラシック、民族音楽関係の著作や、テレビ、コンサート等の企画・構成に携わる。現地取材による作曲家の伝記、音楽をテーマにした小説やノンフィクションをライフワークとし、1980年から『作曲家の物語シリーズ』(リブリオ出版)の執筆を開始、30年来のロングセラーになった。他に、ノンフィクション『戦火のシンフォニー』(新潮社)等。■東京芸術劇場がウインド・オーケストラ・ アカデミーを開始、3月に演奏会 東京芸術劇場が2014年度から開始した、次世代のプロ演奏家を育成するプロジェクト“芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー”の第1回演奏会が3月13日に開催される。 本プロジェクトは吹奏楽団としての活動を通して、演奏技術の向上のためのレッスン及び演奏会やプロフェッショナル演奏家としてのキャリアアップゼミを提供し、次世代のプロフェッショナル演奏家を育てるもので、今年度は300人以上の応募から選ばれた精鋭38名の第1期生を迎え、活動を開始した。アカデミーの在籍は最大3年、欠員があった場合のみ初夏に新規アカデミー生の募集を行う。 3月の演奏会では、指揮に井上道義を迎え、権代敦彦の「Time No Longer〜もはや時がない〜for wind orchestra」(芸劇委嘱作品)が世界初演される。芸劇ウインド・オーケストラ 第1回演奏会3/13(金)19:00 東京芸術劇場コンサートホール問 東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296  http://www.geigeki.jp■訃報:アルド・チッコリーニ フランスのピアニスト、アルド・チッコリーニ氏が2月1日、パリ郊外の自宅で死去した。享年89。1925年イタリア・ナポリ生まれ。ブゾーニ門下のP.デンツァ、A.ロンゴに師事。49年にロン・ティボー国際コンクールに優勝し、同年からパリに定住。50年にはニューヨーク・フィルとカーネギーホールでセンセーショナルな共演を果たし、以後各地でフルトヴェングラー、モントゥー、チェリビダッケ、クライバーらと共演。69年にはフランス国籍を取得。71年から88年までパリ国立音楽院教授を務め、ティボーデ、アンゲリッシュほか海老彰子ら多くの日本人も師事した。EMIを中心に膨大な録音をして、フランス音楽ではサティ、ドビュッシーの全作品、またモーツァルトのソナタや協奏曲、ベートーヴェンのソナタ全集なども高い評価を得た。2003年には、すみだトリフォニーホールで同日2回のコンサートを行い、そのエネルギッシュな演奏が話題になったほか、近年は度々来日、昨年に続いて今年11月には90歳記念の日本公演が予定されていた。■訃報:木之下晃 写真家の木之下晃氏が1月12日、虚血性心不全のため横浜市内の病院で死去した。享年78。長野県諏訪町(現・諏訪市)生まれ。日本福祉大学を卒業後、中日新聞社、博報堂を経て、1973年に独立。60年代から半世紀にわたり、指揮者、演奏家、作曲家を撮り続け、音楽家からも高い評価と信頼を得たほか、世界各地の歌劇場やコンサートホール、作曲家ゆかりの地など、クラシック音楽をテーマに作品を発表、多くのメディアで活躍した。写真集『巨匠・カラヤン』『SEIJI OZAWA—小澤征爾の世界』『カルロス・クライバー』『最後のマリア・カラス』のほか、ムーミンの作家トーベ・ヤンソンを撮った『ヤンソンとムーミンのアトリエ』もある。86年第36回芸術選奨文部大臣賞、2005年日本写真協会賞、06年紫綬褒章、08年第18回新日鉄音楽賞・特別賞を受賞。10年、自身が撮影した3万本を超える膨大なフィルムを管理、保存するための「木之下晃アーカイヴス」(http://kinoshita-akira.jp)を設立した。プレ公演として行われた12月の室内楽公演終演後の一コマ©三浦興一

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