eぶらあぼ 2015.1月号
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165コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALとウィーン・フィルのコンサートマスターのホーネックらでブラームスの二重協奏曲、ベートーヴェンの交響曲第7番を披露、同じく7月に特別演奏会としてトレヴァー・ピノックの指揮でバッハの「ミサ曲ロ短調」に挑む。また5月の別府アルゲリッチ音楽祭に初めて出演、アルゲリッチとベートーヴェンのピアノ協奏曲を共演する。 主催公演ではソプラノ松本美和子とピアノ中村紘子のオープニング公演以来のジョイント・リサイタル(プレ20周年、3月)で始まり、10月にはペルゴレージのオペラ《オリンピーアデ》を、河原忠之の指揮、粟國淳の演出によるセミ・ステージ形式で日本初演する。紀尾井ホール http://www.kioi-hall.or.jp■パシフィック・ミュージック・フェスティバル  2015の開催概要を発表 2015年7月12日〜8月4日に開催される世界的な教育音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)の開催概要が発表された。 PMF2015〜2017の芸術監督にはワレリー・ゲルギエフが、PMF2015の首席指揮者にはチューリヒ・トーンハレ管弦楽団前音楽監督のデイヴィッド・ジンマンが就任する。ゲルギエフはPMFの芸術監督就任について以下のコメントを寄せている。「PMFは若手音楽家の可能性を広げ、深め、才能を開花させていくことが可能な場です。また、非常に複雑な国や地域をカバーした音楽祭ですが、参加する若手音楽家たちの相互理解が進み、国際社会が音楽を通してより良くなっていくと信じています」 会期中は、札幌コンサートホールKitaraでのPMFオーケストラ公演や、札幌芸術の森で開催されるピクニックコンサート、ウイーン・フィルやベルリン・フィルのメンバーで構成された教授陣のコンサート、カーネギーホールの教育プログラムをもとに開発した小学生向けの特別音楽教育プログラム「PMF2015リンクアップコンサート」などが開催される。 PMFオーケストラは8月1日、2日に札幌で、3日に横浜みなとみらいホール、4日にサントリーホールでゲルギエフ指揮によりベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」とショスタコーヴィチの交響曲第10番を披露する。チャイコフスキー国際コンクールの委員長も務めるゲルギエフの推薦により、2015年の同コンクールピアノ部門の入賞者がソリストとして出演する。 PMF2015では、これまでの「オーケストラ・アカデミー」に加えて、新たに、指揮者を指導する「コンダクティング・アカデミー」と、声楽家を育てる「ヴォーカル・アカデミー」を設置、これまで以上に総合的な国際教育音楽祭を目指す。コンダクティング・アカデミーではデイヴィッド・ジンマンが指揮法や解釈などを指導、その成果を演奏会で披露する。ヴォーカル・アカデミーではソプラノ歌手ガブリエッラ・トゥッチが、オペラ・アリアや歌曲を中心に演奏・表現・発音などの指導をする。 オーディションの締切はオーケストラ・アカデミーが2015年1月13日、ヴォーカルおよびコンダクティング・アカデミーが15年1月20日(それぞれ日本時間正午)。パシフィック・ミュージック・フェスティバルhttp://www.pmf.or.jp■通崎睦美がサントリー学芸賞と吉田秀 和賞のダブル受賞 サントリー文化財団が、第36回「サントリー学芸賞」の受賞者と対象作品を発表した。本賞は「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門に分かれ、毎年、前年1月以降に出版された著作物を対象に、広く社会と文化を考える、独創的で優れた研究、評論活動を顕彰している。このうち社会・風俗部門では通崎睦美(木琴/マリンバ奏者)が『木琴デイズーー平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』(講談社)で、芸術・文学部門では長門洋平(国際日本文化研究センター機関研究員)が『映画音響論ーー溝口健二映画を聴く』(みすず書房)でそれぞれ受賞した。 また、通崎は同書で「第24回吉田秀和賞」とのダブル受賞となった。吉田秀和賞は、音楽・演劇・美術などの各分野における優れた芸術評論に対して賞を贈呈し、芸術文化を振興することを目的として1991年に創設されたもの。吉田秀和芸術振興基金が主催する。文学者の杉本秀太郎が審査委員長を、音楽評論家の片山杜秀が審査委員を務める。サントリー学芸賞 http://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_ssah吉田秀和賞http://arttowermito.or.jp/yoshida/yoshida01.html『木琴デイズーー平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』『映画音響論ーー溝口健二映画を聴く』ラインナップ発表記者会見から。 左:新日鉄住金文化財団常務理事・町田龍一右:新日鐵住金株式会社副社長・佐久間総一郎 Photo:M.Terashi/Tokyo MDE

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