eぶらあぼ 2015.1月号
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117常任指揮者 シルヴァン・カンブルランお申込み・お問合せ 読響チケットセンター(10時~18時・年中無休/年末年始を除く) 0570‒00‒4390 http://yomikyo.or.jp/≪1月~2月の聴きどころ≫ 1月は、欧州の一流楽団で活躍する準・メルクルが読響に初登場。10日と11日のニューイヤーコンサートで、全11曲にわたってワーグナーとチャイコフスキーの名曲を演奏し、2015年の幕開けを華々しく飾る。2014年にベルリン・フィルと初共演を果たし、ますます注目を集める世界的チェロ奏者ミュラー=ショットのソロも聴きどころ。16日には、メルクルがリヨン管やライプツィヒ放送(MDR)響のポストを射止めた“勝負曲”、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編曲による管弦楽版)を指揮する。シェーンベルクが巧みにオーケストレーションした本作は、原曲の甘美な旋律はそのままに、近現代ならではの金打楽器の重厚な響きが加えられ、より聴き応えのある作品となっている。大管弦楽が美しい旋律を綿々と奏でる華麗な名曲をメルクルがどう彩るのか、要注目だ。シューマンのピアノ協奏曲では、国際的に活躍の幅を広げる新星ピアニスト金子三勇士が流麗なソロを披露する。 23日と24日には、首席客演指揮者の下野竜也がマーラーの交響曲第5番を指揮する。“愛の楽章”とも呼ばれる第4楽章「アダージェット」が有名な本作は、数あるマーラー作品の中でも最も人気の高い作品の一つ。下野が渾身のタクトでホール全体に響きを唸らせ、白熱した演奏を聴かせてくれるはずだ。武満徹「ジティマルヤ」では、マリンバの名手・小森邦彦が、妙技の数々を披露する。下野は、28日の「気楽にクラシック」にも登場。ショパン国際コンクールに入賞し、ポーランドのショパン音楽院の教授を務める名手ヤブウォンスキが、ショパンの傑作協奏曲で歌心にあふれた卓越した独奏を聴かせてくれる。ピアノ・ファンには必聴ものの演奏会だ。 2月6日と7日には、“カリスマ”広上淳一が登場。ショスタコーヴィチ屈指の名作、交響曲第5番とヴァイオリン協奏曲第1番で入魂のタクトを振る。「革命」の名で親しまれる交響曲第5番は、スターリンの体制下で厳しい状況に置かれた作曲家が、自身の名誉回復をかけた渾身の一作だ。この魂がこもった大作を、広上がドラマティックに魅せる。ヴァイオリン協奏曲では、ロシアが誇る世界的ヴァイオリニストのベルキンが共演。全く異なる曲調を持った四つの楽章で、圧巻のソロを披露する。 13日と15日の公演では、常任指揮者カンブルランがドヴォルザークの人気交響曲「新世界から」をメインに、バルトークの遺作であるヴィオラ協奏曲を指揮。名匠が、新天地アメリカから故郷を想う二つの傑作に、20世紀音楽の旗手たるアイヴズと武満の代表作を組み合わせた、刺激的なプログラムをお届けする。四つの作品を通して、カンブルランがどんな“新世界”をみせてくれるのか、ぜひとも会場で見届けてもらいたい。また、巨匠バシュメットも一目置くヴィオラ奏者のメンケマイヤーが、得意のバルトークの協奏曲でその実力をいかんなく発揮する。こちらも聴き逃せない。なお、カンブルラン&読響はこのプログラムを携え、3月に、12年ぶりとなる欧州公演へと挑む。常にも増して気迫のこもったカンブルラン&読響の熱演に、ご期待いただきたい。2014年度1回券(2015年3月まで)/2015年度年間・上期会員券 絶賛発売中◆チャイコフスキー&ワーグナー《新春ガラ》1/10(土)14:00 東京芸術劇場S完売 A¥5,100 B¥4,100 C完売 ※ジュニアシートあり1/11(日)14:00 横浜みなとみらいホールS¥7,200 A¥6,100 B¥5,100 C完売 ※ジュニアシートあり指揮=準・メルクル チェロ=ダニエル・ミュラー=ショットソプラノ=安藤赴美子 テノール=永田峰雄ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲チャイコフスキー/「くるみ割り人形」から“花のワルツ”、“トレパック”         イタリア奇想曲 他、全11曲準・メルクル©Jean-Baptiste Millot◆メルクルが“勝負曲”のブラームスを披露!1/16(金)19:00 サントリーホールS¥7,200 A¥6,100 B¥5,100 C完売指揮=準・メルクル ピアノ=金子三勇士シューマン/ピアノ協奏曲ブラームス(シェーンベルク編)/ ピアノ四重奏曲第1番(管弦楽版) 他1/23(金)19:00 東京芸術劇場S¥7,200 A¥5,100 B¥4,100 C完売1/24(土)14:00 サントリーホールS¥7,200 A¥6,100 B¥5,100 C完売◆下野が振る、マーラーの交響曲第5番指揮=下野竜也 マリンバ=小森邦彦武満徹/ジティマルヤマーラー/交響曲第5番下野竜也©読響◆名手が弾く、ショパンの傑作協奏曲1/28(水)20:00 東京オペラシティS¥5,100 A¥4,100 B¥3,000 ※19:30~解説あり指揮=下野竜也 ピアノ=クシシュトフ・ヤブウォンスキルトスワフスキ/小組曲 ショパン/ピアノ協奏曲第1番広上淳一©読響シルヴァン・カンブルラン©読響◆“カリスマ”広上が指揮する《革命》2/6(金)19:00 東京芸術劇場S¥7,200 A¥5,100 B¥4,100 C¥3,0002/7(土)14:00 サントリーホールS¥7,200 A¥6,100 B¥5,100 C完売指揮=広上淳一ヴァイオリン=ボリス・ベルキンショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲第1番        交響曲第5番「革命」 他◆常任指揮者カンブルランが魅せる《新世界》2/13(金)19:00 サントリーホールS¥7,200 A¥6,100 B¥5,100 C¥3,600 2/15(日)14:00 東京芸術劇場S¥7,200 A¥5,100 B¥4,100 C¥3,000 ※ジュニアシートあり武満徹/鳥は星形の庭に降りる バルトーク/ヴィオラ協奏曲 アイヴズ/答えのない質問ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界から」指揮=シルヴァン・カンブルランヴィオラ=ニルス・メンケマイヤー

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