eぶらあぼ 2014.8月号
167/195

172指揮者の下野竜也が企画監修も担当、新日本フィルと共に贈る、音のプレゼントのようなステージ。ヘンデル「王宮の花火の音楽」から「序曲」で幕開け、ピアノの山中千尋を迎えてのガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」、バーンスタイン「ウェストサイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」など、ノリの良い楽曲を集めて。下野のテンポのいいトークも絡めつつ、まさに“祭り”だ。一昨年に亡くなった作曲家の林光が毎夏、平和への願いを込めた自作を披露していた東京混声合唱団のステージ『八月のまつり』。その遺志を継いだステージは今夏も続く。大谷研二の指揮、斎木ユリのピアノで、本定期の核となってきた林の「原爆小景」をはじめ、合唱界気鋭の作曲家・信長貴富へ委嘱した「歌と石ころの転がる先に」(詩・和合亮一)の初演、三善晃「その日―August6―」、林の「月 わたし 風」が披露される。笙や能管など日本の伝統楽器を製作する父のもとに生まれ、幼少期から、常に笛が身近にある環境に育った浅野久江。フルーティストとして東京芸大大学院を修了、様々な楽器とコラボするなど柔軟な演奏活動の一方、後進の指導にも力を注ぐ。ピアノの太田紗和子とのステージでは、ボザ「イマージュ」やモーツァルトの協奏曲第1番から、エルヴィス・コステロ「She」まで、ジャンルを越えた多彩な楽曲を披露する。ドイツの一流楽団の首席奏者を歴任し、現在はソリスツ・ヨーロピアンズ・ルクセンブルグの首席として活躍するオーボエの渡辺克也。特に、ベルリン・ドイツ・オペラ時代には、名匠ティーレマンから厚い信頼を得た。シリーズ第4弾の新盤『Romance』発売記念のステージは、ピアノの小林有沙の共演でヒンデミットのソナタをはじめ、シューマン、ブレヴィーユ、パラディール、ルフェーヴルほか収録作品を中心に。情熱あふれる指揮ぶりで、聴衆の心を掴む小林研一郎。欧州デビュー40周年を迎えた“炎の音楽家”が、彼のもとで薫陶を受ける若手奏者で組織され、瀬﨑明日香がコンマスを務める「コバケンとその仲間たちプレミアムオーケストラ」そして、クラリネットの村井祐児と共演、音楽通のフリーアナウンサー、朝岡聡のナビゲートを通じ、コダーイ「ガランタ舞曲」ほか愛する作品、自らの音楽創りの秘密を明かしてくれる。マエストロ金聖響と神奈川フィルが、夏休みの子供たちに様々な音楽体験を4日間(8/13~8/16)にわたって届ける神奈川県立音楽堂の好評企画。締め括りとなる『オーケストラ・コンサート』では、ベートーヴェン「運命」から最終楽章や藤倉大「シークレット・フォレスト」、ヴァイオリンの南紫音がソリストを務めるプロコフィエフの協奏曲第1番から第1楽章など、色彩豊かなプログラムでオーケストラの魅力を伝える。月の8蓼科高原みずなら音楽祭 レクチャー・コンサート 小林研一郎ヨーロッパデビュー40周年を迎えて下野竜也プレゼンツ!音楽の魅力発見プロジェクト第1回 夏だ!祭りだ!オーケストラだ!渡辺克也(オーボエ)東京混声合唱団 特別定期35東混・八月のまつりマエストロ聖響の夏休みオーケストラ!オーケストラ・コンサート浅野久江(フルート)フルートとピアノのデュオコンサート8/1(金)14:00 蓼科みずならホール8/2(土)14:00 蓼科フォーラム8/16(土)16:00すみだトリフォニーホール8/8(金)19:00渋谷区文化総合センター大和田さくらホール8/8(金)19:00第一生命ホール8/16(土)15:00神奈川県立音楽堂8/9(土)13:00デザインKホール東京文:笹田和人 ©Eisuke Miyoshi ©Yukako Kusano ©Satoru Mitsuta下野竜也©Naoya Yamaguchi(Studio Diva)山中千尋大谷研二

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です