eぶらあぼ 2014.6月号
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32★7月4日(金)・京都/青山音楽記念館バロックザール(Otonowa 075-252-8255)、6日(日)・八王子市芸術文化会館いちょうホール(042-621-3005)、8日(火)・よみうり大手町ホール(コンサートイマジン03-3235-3777)、9日(水)・名古屋/宗次ホール(052-265-1718) ●発売中 今、世界の主要ホールに次々と登場し、そのたびに絶賛されているという俊英ピアニスト、カスパラス・ウィンスカス。いよいよ日本でもその実演を聴く機会が訪れる。リトアニア国立音楽・演劇アカデミー、ワルシャワのショパン音楽院、ニューヨークのジュリアード音楽院で研鑽を積み、2008年のカーネギーホールデビューが特に高い評価を得て一躍注目を集めるようになった。すでに祖国リトアニアでマスタークラスを行うなど教育分野に大きく貢献もしている。 今回東京、大阪、愛知で演奏するリトアニアの俊英、日本デビューカスパラス・ウィンスカス(ピアノ)プログラムは、ブラームスの「4つのバラード」、ショパンの練習曲op.25、ドビュッシーの小品、そしてラフマニノフのソナタ第2番。多方面にわたる表現力が試される曲目だ。抜群のテクニック、豊かな音量、そして、鮮やかできっぱりとしたタッチを持つ彼であれば、これらを見事に弾き分けることだろう。特にラフマニノフには期待。実力が惜しみなく披露される日本デビュー公演となりそうだ。文:高坂はる香★6月20日(金)・トッパンホール、22日(日)・大阪/ザ・フェニックスホール、24日(火)・名古屋/電気文化会館ザ・コンサートホール ●発売中問 プロアルテムジケ03-3943-6677 偉大な巨匠の名を冠した「ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール」は、1969年からイタリア・フィレンツェで10回にわたって開催、ミッシャ・マイスキーら世界に羽ばたく逸材を輩出したが、諸事情で中断の憂き目に。しかし、崇高な巨匠の遺志を受け継ぎ、2006年に東京・八王子で“復活”を果たし、昨年11月に第3回大会が開催された。その栄えある覇者となったのが、中国・上海出身の俊英ホー・シーハオ。9歳でチェロを始め、その翌年には上海音楽院付属ミドルスクールに入学し、アントニオ・ヤニグロ・チェロコンクールなど上海から現れた新しき才能第3回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール in 八王子 第1位入賞記念 ホー・シーハオ(チェロ)数々の登竜門を制し、現在はアメリカで研鑽を積んでいる。カサド・コンクール第1位入賞記念のリサイタルは、ピアノの鳥羽亜矢子がパートナー。フランクのソナタ(ヴァイオリン作品からの編曲)、一柳慧「コズミック・ハーモニー」、ストラヴィンスキー「イタリア組曲」に、ファリャ「スペイン民謡組曲」からの4曲とカサドの小品「愛の言葉」を添えて、巨匠へのオマージュとする。文:笹田和人 Hakuju Hallの『リクライニング・コンサート』は、日本の音楽ホールで初めて導入されたヘッドレスト付き可倒シートを活用した、2003年のオープン当初からの目玉企画の一つ。昨年からは年2回ペースで、そのパワーアップ版『スーパー・リクライニング・コンサート』が開催されている。前方に普通席も設けられていた従来版から、全席をリクライニング仕様にしてしまおうという、“完全ファーストクラス気分”の贅沢なコンサートだ。“ファーストクラス気分”でカンツォーネをHakuju Hall スーパー・リクライニング・コンサート 又吉秀樹(テノール) 9月は注目のテノール又吉秀樹によるカンツォーネ・リサイタル。このコンサート直前に行なわれる二期会公演《イドメネオ》でタイトルロールに抜擢されている期待の新鋭が、〈オ・ソレ・ミオ〉を始め、デ・クルティスやトスティなど、モーツァルトとは180度違うナンバーを熱唱する。「眠ってもいいですよ」という、聖母のような優しさを持ったコンセプトのコンサートだけれど、ほとばしる情熱の歌声に、けっして眠くなることはなさそうだ。文:宮本 明★9月18日(木)15:00 19:30・Hakuju Hall ●発売中問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 http://www.hakujuhall.jpⒸBANAZO

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