eぶらあぼ 2014.5月号
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62ケイコ・リー×鳥山雄司 ★6月4日(水) 小野リサ“ボサノヴァコンサート” ★6月5日(木)Monday満ちる specialゲスト Kan Sano × JiLL-Decoy association ★6月6日(金)秦万里子リサイタル ★6月7日(土) 八代亜紀“JAZZ コンサート”※ ★6月8日(日)●発売中 ※八代亜紀公演のみ4/20(日)発売 問 キョードー東京0570-550-799 http://yomi.otemachi-hall.com 「ビジネスの街・大手町で大人が気軽に楽しめる音楽を」というコンセプトのもと、6月4日〜8日の5日間、よみうり大手町ホールで『Relaxing in よみうり大手町ホール』と題されたコンサート・シリーズが開催される。 トップを飾るのはトップ・ジャズ・ヴォーカリストのケイコ・リーと、テレビ「世界遺産」のテーマでも有名なギタリスト/作曲家、鳥山雄司のコラボ。オープン・マインドな音楽性を持つ2人がどのような化学反応を起こすのか、音楽ファンなら見逃せないところだ。 続いて登場する小野リサは、ご存知、我が国が生んだボサノヴァのミューズ。ボサノヴァ・スタンダードからJポップ・ナンバーまで、心地良いサウダージに満ちた世界を満喫させてくれることは間違いないだろう。 最先端のポップ・ミュージックをご所望の方にお勧めなのがMonday満ちる&JiLL-Decoy associationのギグだ。かたや秋吉敏子のDNAを受け継ぎNYで活躍し続けるディーヴァ。かたやヴィヴィッドな感性で“今”を奏でる人気ユニット。果たしてどんなステージが繰り広げられるのか、期待度大だ。大人の寛ぎは大手町でRelaxing in よみうり大手町ホール NHK「歌うコンシェルジュ」でもおなじみの秦万里子のライヴは、未就学児童も入場可。何気ない日常を切り取った歌と冴えまくるトークで主婦層に大きな支持を得る彼女のステージを、この日は親子で楽しみたい。 そして千秋楽は、昨年ジャズ・アルバムをリリースし大きな話題となった八代亜紀が登場。鍛え上げられた喉と表現力で歌われるジャズ名曲の数々に、しばし時を忘れて酔われたし。文: 藤本史昭ケイコ・リー小野リサJiLL-Decoy association鳥山雄司Monday満ちる秦万里子八代亜紀 現代音楽の世界では三管編成とか弦楽四重奏といった定型ではなく、さまざまな編成で自由な表現を追求するという傾向が1970年代以降、世界的に広まった。特殊奏法にも対応できる実力をもった奏者たちが曲によってアンサンブルを変え、時には作曲家と議論しながら新しい表現を作る。東京でも90年代以降、いくつかの団体がこの新しい領野への航海を始めた。 ギタリスト佐藤紀雄を中心に97年に結成されたアンサンブル・ノマドは、なかでも個性派のソリストを集め、好事家をうならせるコアな企画で人気を博してきた。ノマドの演奏会に行くと熱心なファンがついているのを感じるが、テーマに演奏者自身の好奇心を反映させつつ、聴き手を飽きさせないエンターテインメント性もしっかり盛り込まれている。一つところに定住しな自由な感性がつかんでくるバランス感覚アンサンブル・ノマド 第50回定期演奏会 再生へ vol.1いノマド(遊牧民)の、自由な感性がつかんでくるこのバランス感覚こそが活動の肝になっているように思う。 50回目の定期演奏会は一区切りの記念に、過去のコンサートの中から「もう一度聴きたい」曲を集めた。人気の高いライヒ、難度の高い作品で知られるファーニホウに交じって、日常生活の身振りから音楽を生成させるケージ「居間の音楽」、演奏者が道化師の格好でパフォーマンスするシュトックハウゼン「小さな道化師」など、音楽の概念を覆す痛快作が混じっている。ノマド編のサン=サーンス「動物の謝肉祭」では、メンバーそれぞれが個性的な珍獣に化けてくれそうだ。なお、タイトルの『再生へ』は、音楽の潜在力にカタストロフィからの復興の願いを込めているという。文:江藤光紀★5月31日(土)・東京オペラシティ リサイタルホール ●発売中問 キーノート0422-44-1165http://www.ensemble-nomad.comⒸHigashi Akitoshi

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