eぶらあぼ 2014.5月号
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182公演情報今 月 の今月の注目公演日下知奈(ピアノ)フィリップ・ジュジアーノ(ピアノ)サロンコンサート&公開レッスン沖仁(フラメンコギター)Pacificmodern Classic Concert vol.10江口有香(ヴァイオリン)◆9日(金) Hakuju Hall今春まで日本フィルのソロ・コンサートマスターを務め、ソリストとしても活動してきたヴァイオリンの江口有香が、アルバム『MEDITATION』を発表、これを記念するステージ。ピアノはCDと同じく藤田雅。亡き友への鎮魂の思いを込めたグラズノフ「メディテーション」にグリーグのソナタ、抒情小曲集からの5曲などが添えられる。◆2日(金) 大田区民ホールアプリコ(小)ヴァイオリンの山下美音理と、作曲も手掛けるチェロの山下いずる、姉弟によるグループ「Pacificmodern」。先鋭的な2人が続ける室内楽シリーズが10回目に。ピアノの白石光隆らをゲストに、バッハ「音楽の捧げもの」から「6声のリチェルカーレ」、シューマンのピアノ三重奏曲第1番、シューベルト「ます」を取り上げる。◆8日(木) 銀座/ヤマハホール沖仁と言えば、日本のフラメンコ界きってのトップ・ギタリスト。独学でギターを始め、単身スペインに乗り込み、フラメンコを極めた。音楽性と技巧の粋である彼の情熱的なギターと、やはり我が国を代表するフラメンコ歌手の石塚隆充がタッグを組んで紡ぎ上げる魂の歌「カンテ」。本場スペインの“熱さ”そのままのステージを展開する。◆9日(金) 東京オペラシティリサイタルホール東京芸大と同大学院を経て、ケルン音大で研鑽を積んだピアノの日下知奈。帰国から9年、ソロに室内楽にと実績を重ねている。今回は、シューベルト晩年の大作・ソナタ第19番やブラームスのソナタ第2番、「2つのラプソディー」と骨太なプログラム。「偉大な作品からエネルギーをもらい、現在の自分を表現できれば」と日下は言う。◆6日(火・休) 汐留ベヒシュタインサロンフィリップ・ジュジアーノは第13回ショパン国際コンクールで最高位に輝いた、フランスの名ピアニスト。作品への深い洞察力と真摯なプレイで聴衆を魅了する一方、後進の指導にも力を注ぐ。まずはサロンコンサートで、ショパン「24のプレリュード」とバラード第4番を披露。さらに、公開レッスンを通じて、その名技の奥義を伝授する。◆5日(月・祝) 東京オペラシティリサイタルホール桐朋学園大を経てケルン音大に学び、巨匠ポリーニにも称賛されたピアノの田中良茂。舞台や録音に奔走する彼が、並々ならぬ気迫をもって臨んでいるベートーヴェンのソナタ連続演奏会も、終盤の8回目。今回は第12番と第23番「熱情」、第24番「テレーゼ」に加え、東京出身の若手作曲家、宇澤とも子によるピアノ・ソナタを添える。田中良茂(ピアノ)ベートーヴェン ピアノ・ソナタ連続演奏会Ⅷ文 : 笹田和人5ⒸAkira Muto 石塚隆充 Photo:Luis Castilla沖仁

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