eぶらあぼ 2014.3月号
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186リヒャルト・ワーグナー 改訂版ハンス・マイヤー 著 天野晶吉 訳芸術現代社 ¥2,600+税19世紀ドイツ音楽の偉大な鬼才、革命児、楽劇の創始者として輝ける功績を残したワーグナーの波乱の一生を、ドイツの高名な文芸批評家ハンス・マイヤーがあますところなく詳述。ワーグナー翻訳家としても知られる天野昌吉の翻訳による名著がワーグナー生誕200年を記念し復活。ワーグナー(上)マルティン・ゲック 著岩井智子/岩井方男/北川千香子 訳岩波書店 ¥3,500+税昨年、生誕200年を迎えたオペラ作曲家の巨頭、ワーグナー。熱烈な賛美者から執拗な反対者までを生むなど「ワーグナーという現象」を引き起こした彼の創作と行動を鮮やかに描き出し、その真実に迫る。著者が「伝える事実は真実であることを保証する」とまで言う自信作。上下二巻。マーラー全歌詞対訳集須永恆雄 編訳国書刊行会 ¥1,800+税グスタフ・マーラーの作品の全歌詞対訳と詳細な解説を収録した対訳全集。『少年の不思議の角笛』『子供の死の歌』等の歌曲から、『大地の歌』『嘆きの歌』や交響曲の歌詞まで、全編が清新な新訳。クラシック音楽ファン待望の一冊。映画音響論 溝口健二映画を聴く長門洋平 著みすず書房 ¥6,800+税映画における音楽は、映画の誕生とともに人々の関心を惹起してきたが、その理論化は80年代欧米で始まったばかりで確立には至っていない。本書は、溝口健二に焦点をあて、音楽を含む映画の音響が映画へ及ぼす効果を分析、溝口映画の美学的・歴史的・技術的意義を明確にしようと試みる、若き研究者の意欲作。ウィーン楽友協会 二〇〇年の輝きオットー・ビーバ/イングリード・フックス 著小宮正安 訳集英社 ¥1,200+税ベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、マーラーと歩んだ「音楽の都ウィーン」の真の主役、ウィーン楽友協会。その輝ける歩みを、楽友協会資料館館長と副館長が、所蔵の有名音楽家直筆楽譜、手紙、日用品、楽器などの貴重な資料図版100点とともに紹介する書き下ろし。ブルクミュラー 25の不思議 なぜこんなにも愛されるのか飯田有抄/前島美保 著音楽之友社 ¥1,900+税『バイエル』に続く教則本としてピアノ学習者なら誰しも弾く曲集『ブルクミュラー25の練習曲』。しかしながら、その作曲者についてはほとんど知られず、関心ももたれてこなかった。この知られざる作曲家の人物や活動、作品を紹介し、その不思議を探る。フルトヴェングラーを追って平林直哉 著青弓社 ¥2,000+税フルトヴェングラーのSP、LP、CDを徹底的に比較試聴し、その問題点を指摘する。国内外の研究家・コレクターと討議を重ね、著者自らが手がけるフルトヴェングラーCD制作で浮かび上がった新事実も紹介。貴重なプログラムや写真も多数所収する渾身の書き下ろし。ブラームスの協奏曲と交響曲作曲家・諸井誠の分析的研究諸井 誠 著音楽之友社 ¥3,600+税1953年、エリザベート王妃国際音楽コンクール作曲部門に日本人として初の入賞を果たし、《竹籟五章》などで第一線の作曲家として活躍した諸井誠が、作曲家の視点で独自の分析的楽曲研究方法を用いブラームスのオーケストラ作品を解明した最後の著書。12〜1月の新刊から

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