eぶらあぼ 2014.2月号
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213神谷百子(マリンバ)高橋悠治(ピアノ)水野信行(ホルン)仲間たちとの集い小森邦彦(マリンバ)山本真希(オルガン)南ドイツのオルガン音楽東京佼成ウインドオーケストラ第118回定期ニューヨーク・フィルの仲間たち偉大なるバッハオルガンとソプラノによる名作曲家の世界野尻多佳子(ピアノ)◆8日(土) 府中の森芸術劇場オルガニストの川越聡子がレクチャートークを交えながら、偉大なるバッハの名旋律を紹介。パイプオルガン独奏による幻想曲ト長調「ピエス・ドルグ」や「ライプツィヒ・コラール集」からの3曲のほか、古楽畑で活躍するソプラノの広瀬奈緒が加わり、バッハが妻アンナ・マグダレーナのために編んだ音楽帳からの歌曲などを披露する。◆16日(日) 東京芸術劇場これは楽しみ。東京佼成ウインドオーケストラが、若きマエストロ・川瀬賢太郎を定期の指揮台に迎える。マーラー「巨人」の編曲版をメインに、シアトル響首席トロンボーン奏者の山本浩一郎をソリストに据えてのマッキー「Harvest Concerto」、マクベス「マスク」という個性的なプログラム。ブラス・ファンならずとも要注目。◆27日(木) 浜離宮朝日ホール鮮烈なタッチと先鋭的な活動で、他の追随を許さぬピアノの高橋悠治。今回のリサイタルでは、ガルッピとモーツァルト、サティとハジダキス、そして高橋の自作と大バッハ、3つの組み合わせから、新たな音楽体験の方法を提案する。その顔ぶれや選曲たるや、まさに意外。相変わらずの“尖がりっぷり”が、いかにも高橋らしくて、楽しい。◆28日(金) 府中の森芸術劇場四半世紀近くにわたりバンベルク響の首席ホルン奏者を務めるなど、第一線をひた走ってきた水野信行が、楽器を手にして50年の節目に。錚々たる顔ぶれの仲間たちと編成したオケ、宮本文昭指揮によるドヴォルザークの交響曲第7番や、40本余りのホルン・アンサンブルによるR.シュトラウス「アルプス交響曲」など、圧巻の響きで祝う。◆23日(日) 浜離宮朝日ホール小森邦彦は西洋古典音楽の伝統の中にマリンバを位置づけ、オリジナル作品の演奏に力を注ぎ、国際的な活動を展開してきた。フィッシンジャー「マリンバのための組曲」や細川俊夫「想起」といった現代ものに、バッハ「シャコンヌ」や山田耕筰「この道」を配した独創的なプログラムは、まさに鬼才の音楽世界の粋。その滋味が堪能できよう。◆22日(土) 銀座/ヤマハホール日本を代表するマリンビスト・神谷百子による、「愛と平和」をテーマとした公演の第3弾。パーカッショニストの大石真理恵や、和田光世、村瀬秀美、大場章裕という3人のマリンビストと、神谷が絶大な信頼を寄せる実力派奏者の共演を得て、一ノ瀬トニカによる委嘱作などオリジナル作品からアンサンブルまで多彩な曲目を披露する。◆14日(金) 渋谷区文化総合センター大和田アソシエイト・コンサートマスターを務めるシェリル・ステイプルスをはじめ、名門ニューヨーク・フィルの首席奏者たちが紡ぎ上げる、珠玉の室内楽。クラリネットのマーク・ヌーチォを核に据えてのウェーバーの五重奏曲やバーンスタインのソナタ、さらにピアノに小林有沙を迎えて、シューマンのピアノ五重奏曲と多彩な作品を取り上げる。◆11日(火・祝) 浜離宮朝日ホール国内のみならず、ヨーロッパでも演奏活動を展開するピアノの野尻多佳子が臨む、今回のリサイタルは「アラベスク」と題して。シューマン「アラベスク」を核に、モンポウ「風景」やメラルティン「悲しみの園」、そしてベートーヴェンのソナタ第21番「ワルトシュタイン」を配した。繊細な感性で紡がれる、佳品の調べに身を委ねたい。◆9日(日) りゅーとぴありゅーとぴあ専属オルガニストの山本真希が、名工グレンツィングの手になる銘器を駆り、佳品の数々を届けるシリーズ第17弾は、「南ドイツのオルガン音楽」。フレスコバルディなどイタリアに端を発し、ムッファトらによって花開き、大バッハら北ドイツ楽派にも多大な影響を与えた音楽文化の波を、実際の演奏を通じて体感していく。え・柳生弦一郎川瀬賢太郎 左・川越聡子 右・広瀬奈緒左・水野信行 右・宮本文昭左・シェリル・ステイプルス 右・マーク・ヌーチォ

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