eぶらあぼ 2014.1月号
176/181

181モルゴーア・クァルテット小山実稚恵(ピアノ)「バッハの想い」トロンボーン・クァルテット・ジパング Vol.14及川浩治プロデュース「ザッツ・ピアノコンチェルト!!」江口有香×江口心一×藤田雅ピアノ・トリオ コンサート志鷹美紗(ピアノ)鮫島有美子&福島明也日本の心のうた遠藤志ゆきよ葉(ピアノ)フレッシュ名曲コンサート皇帝&春◆14日(火) 東京文化会館(小)ライプツィヒで開かれた第9回バッハ国際コンクールで第4位に入賞、ドレスデン音大で研鑽を積んだピアノの遠藤志葉。近年は「フーガの技法」に関する論文で博士号を取得するなど、学術面でも実績を残す。思い入れ深いバッハの作品から、「平均律クラヴィーア曲集第1巻」全曲を取り上げるステージ。聴く者の心に、深く染み入るはず。◆19日(日)・広島/エリザベト音楽大学ザビエルホール、2/8(土)・フィリアホール志鷹美紗は早くから国内外のコンクールで実績を上げ、リサイタル活動やオーケストラ共演を重ねている実力派ピアニスト。4年間のドイツ留学後のリサイタル(2012年)は、高い評価を得た。今回はリスト「ダンテを読んで」、ラヴェル「鏡」、ベートーヴェンのソナタ第21番にモーツァルト「きらきら星変奏曲」を添えた、多彩なプロに挑む。◆25日(土) フィリアホール人気・実力ともに日本で第一人者のピアニスト、小山実稚恵が2008年から取り組んでいる“作曲家の想い”シリーズも、いよいよ後半へ。今回のテーマに据えたのは、大バッハ。ひとつのアリアから、30のまったく異なる宇宙が構築されていく「ゴルトベルク変奏曲」と、無伴奏ヴァイオリン作品からブゾーニが編んだ「シャコンヌ」を取り上げる。◆26日(日) 杉並公会堂在京4楽団の名手が、1998年に結成した「トロンボーン・クァルテット・ジパング」。オリジナルから編曲作品まで多彩なレパートリーで、トロンボーン四重奏の魅力を伝え続けている。今回は、ベルト・アッペルモントに委嘱した「Golden Glow」や、東日本大震災で失われた命に寄せた髙嶋圭子「ハナミズキの祈り」などの世界初演を軸に。◆25日(土) たましんRISURUホール(立川市市民会館)これは贅沢。名手・及川浩治のプロデュース&ソロで、名ピアノ協奏曲の全曲、あるいは楽章単位での“おいしいところ”を愉しむステージ。飯森範親指揮の東京交響楽団の共演を得て、ショパンやリスト、チャイコフスキーの第1番や、ラフマニノフの第2番、ベートーヴェンの第5番「皇帝」と、その醍醐味が実演でじっくり堪能できる。◆23日(木) 東京文化会館(小)荒井英治、藤森亮一ら日本の主要オケを担う首席級の名手により、1992年に結成された「モルゴーア・クァルテット」。他の追随を許さぬ先鋭的な活動で、弦楽四重奏ファンの度肝を抜いてきた。今回のプロもヴァイル、テオドラキス、林光にシューマンの第2番と“尖りっぷり”は相変わらず。疾走し続ける男達の音楽に、乗り遅れるな!!◆19日(日) 調布市グリーンホール日本人すべての、心の琴線に触れるステージとなろう。叙情豊かな歌声で日本を代表するソプラノとして活躍する鮫島有美子。そして、生命感あふれる歌いぶりで聴衆を魅了するバリトンの福島明也。「花」「荒城の月」「赤とんぼ」など、器楽アンサンブルと共に2人のソリストが紡ぐ“心の歌”からは、日本語の響きの美しさも再確認できる。◆18日(土) 狛江エコルマホール俊英たちが紡ぐ美しい調べが、新年の幕開けを高らかに告げる。ウィーンに学び、ルトスワフスキ国際指揮者コンクールで第2位となった伊藤翔が東京フィルとシューマンの交響曲第1番「春」を。そして、イタリアを拠点に欧州で活躍する地元・狛江出身のピアニスト高田匡隆をソリストに、ベートーヴェン「皇帝」も披露。◆16日(木) 相模女子大学グリーンホール日本フィルのソロ・コンマスを務める江口有香。その弟で、ソロや東京都響でも活躍するチェロの江口心一。そして、特に室内楽の分野で高い評価を受けるピアノの藤田雅。3人の名手によるピアノ・トリオが、ベートーヴェン「大公」やピアソラ「オブリヴィオン」など、名曲の花束をプレゼント。贅沢な午後が過ごせるに違いない。飯森範親及川浩治ⒸAyumu Gombi鮫島有美子ⒸTAMJIN高田匡隆伊藤翔福島明也Ⓒ篠原栄治ⒸWataru Nishida左より江口有香、江口心一、藤田雅

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です