eぶらあぼ 2013.12月号
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179■チェロ奏者の堤剛が平成25年度「文化功 労者」に選出 日本を代表するチェロ奏者でサントリーホール館長を務める堤剛(つつみ・つよし)が平成25年度(2013年度)「文化功労者」に選出された。「文化功労者」制度は文化の向上発達に関し特に功績顕著な者を顕彰するため、昭和26年度(1951年度)に定められた。 堤剛は1942年生まれ(東京都出身)。齋藤秀雄、ヤーノシュ・シュタルケルらに師事。60年にはNHK交響楽団の海外演奏旅行にソリストとして同行し、欧米各地で絶賛された。また、63年、ミュンヘン国際コンクールで第2位、ブダペストでのカザルス国際コンクールで第1位入賞を果たし、以後、世界各地で、オーケストラとの共演、リサイタルを行うなど、名実ともに日本を代表するチェロ奏者として活動している。長年、後進の指導にも尽力しており、2004年4月から13年3月まで桐朋学園大学学長を務めた。日本芸術院会員。公益財団法人 サントリー芸術財団代表理事。■指揮者の小林研一郎が旭日中綬章を受勲 指揮者の小林研一郎が2013年秋の叙勲で旭日中綬章を受勲した。小林研一郎は1974年第1回ブタペスト国際指揮者コンクールの第1位を獲得以来40年間にわたり、国内外のオーケストラへの客演を数多く行い、音楽芸術という分野を通じて日本のクラシック・ファンの裾野を広げ、日本の音楽界のために尽力した功績が認められた。小林は現在、アーネム・フィル常任指揮者、ハンガリー国立フィル、名古屋フィル桂冠指揮者、マタヴ・ハンガリー交響楽団、九響の首席客演指揮者、東京音楽大学客員教授を務めている。■第82回 日本音楽コンクール本選結果発表 第82回日本音楽コンクール本選が10月26日(土)〜31日(木)にかけて東京オペラシティコンサートホールにて行われ、各部門の結果が発表された。「岩谷賞」は会場の聴衆の投票による聴衆賞。●ピアノ部門第1位 石井楓子(野村賞、井口賞、河合賞、三宅賞)第2位 齊藤一也(三宅賞、岩谷賞)第3位 竹田理琴乃/入選 神谷悠生●ヴァイオリン部門第1位 大江馨 (増沢賞、鷲見賞、レウカディア賞、黒柳賞、岩谷賞)第2位 辻彩奈/第3位 土岐祐奈/入選 北川千紗●声楽部門第1位 竹多倫子(E.ナカミチ賞、岩谷賞)第2位 山本康寛/第3位 岡昭宏入選 城宏憲、清水徹太郎、伊藤晴●オーボエ部門第1位 吉村結実/第2位 荒川文吉(岩谷賞)第3位 本多啓佑/入選 古山真里江●作曲部門第1位 網守将平(明治安田賞)第2位 中村ありす、松波匠太郎(岩谷賞)入選 佐原洸、引地誠、今野哲也、杉本友樹●フルート部門第1位 松木さや(加藤賞、吉田賞、E.ナカミチ賞、岩谷賞)第2位 多久和怜子、窪田恵美入選 梶川真歩、知久翔日本音楽コンクールhttp://oncon.mainichi-classic.jp■ルーマニアの指揮者コンクールで、企業経営と指揮活動の二刀流指揮者、森田宏樹が第2位入賞 9月にルーマニアで開催された「第2回 Black Sea Conducting Competition」で、日本人の森田宏樹が第2位入賞を果たした。同コンクールは年齢制限を設けていないため、すでに指揮者として活躍する音楽家を含め世界19カ国の31名が応募した。また、第2位入賞の副賞として、コンスタンツァ国立歌劇場管弦楽団2014-15シーズン公演に客演指揮者として招かれることが決定している。©満田 聡©鍋島徳恭

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