eぶらあぼ 2013.9月号
59/191

56★9月2日(月)〜7日(土)・カワイ表参道2Fコンサートサロン「パウゼ」●発売中問桐朋学園大学事務局演奏課 03-3307-4158 http://www.tohomusic.ac.jp シューベルトの友人たちが開いていたサロンコンサートの名を冠し、桐朋学園大学の教授陣によるコンサートや公開レッスンなどを通じて、シューベルトの多彩な音楽世界の魅力を掘り下げる《シューベルティアーデ TOHO 2013》が、9月に東京で開かれる。 オープニング・コンサート(9/2)では、堤剛(チェロ)と竹内啓子(ピアノ)が「アルペッジョーネ・ソナタ」、藤原浜雄(ヴァイオリン)と毛利伯郎(チェロ)、三上桂子(ピアノ)が「ピアノ三重奏曲第2番」を披露する。核となるイブニング・コンサートの第1回(9/3)には、村上弦これであなたもシューベルティアン!シューベルティアーデ TOHO 2013一郎と新井博江、今井彩子、竹内啓子と4人のピアニストが集結。久保田巧(ヴァイオリン)が加わっての「ソナティナ第2番」など、彩りも豊かに。第2回(9/4)では、谷茂樹(バス)らが、「美しき水車小屋の娘」「冬の旅」など王道のリートの名曲を歌う。そして、第3回(9/5)では、漆原啓子(ヴァイオリン)や川本嘉子(ヴィオラ)ら名手が「ロザムンデ」など弦楽四重奏曲、古川展生(チェロ)らによる「ピアノ三重奏曲第1番」も。第4回(9/6)では白尾彰(フルート)による「『しぼめる花』の主題による序奏と変奏曲」ほか。最終回(9/7)では、堀正文(ヴァイオリン)ら名手が、ピアノ五重奏曲「ます」など佳品を聴かせる。このほか、仲道郁代のピアノ公開レッスン(9/3)や、川島伸達の歌曲伴奏法(9/5)の公開講座、選抜学生によるランチタイム・コンサート(9/4,6)など盛り沢山。シューベルトの魅力を、必ず再発見できる6日間だ。文:笹田和人堤剛漆原啓子Ⓒ篠原栄治村上弦一郎仲道郁代ⒸKiyotaka Saito 室内楽の殿堂・紀尾井ホールに、ベテランと新進の2つのクァルテットを迎える好評企画《クァルテットの饗宴》。今年は、タカーチ弦楽四重奏団とウェールズ弦楽四重奏団が登場する。 1975年にハンガリーのリスト音楽院の学生によって結成されたタカーチ弦楽四重奏団は、現在アメリカを拠点に国際的な活躍を続ける名門。今回はベートーヴェンの第4番、バルトークの第4番、ブラームスの第2番という“弦楽四重奏の3大B”を披露する。これらの作曲家は、いずれも過去に全集録音を行っている得意曲。母国ハンガリーの弦の伝統が色濃い、よく歌う美しい響きと、密度の濃いアンサンブルを聴かせてくれることだろう。録音の評判が高いベートーヴェンは特に楽しみだ。 そして、桐朋学園の学生たちが2006年に結成したウェールズ弦楽四重奏団。08年のARDミュンヘン国際音楽コンクールで第3位入賞をクァルテットの美学を極めるクァルテットの饗宴 2013 タカーチ弦楽四重奏団&ウェールズ弦楽四重奏団果たした若手実力派で、今年2月に留学先のスイスから帰国。今後は日本を拠点に活動予定で、様々な新シリーズを計画中だ。今回の演目は、ハイドン「狩」、ヤナーチェク「クロイツェル・ソナタ」、シューベルトの第15番の3曲。彼らの演奏の原点だというハイドンの「作品1の1」から始め、最後はシューベルト晩年の傑作にあえて若手として挑む、大変意欲的なプログラムだ。スイスのバーゼル音楽院でハーゲン弦楽四重奏団のライナー・シュミット(ヴァイオリン)に学んだ本場仕込みの音楽に期待が募る。文:渡辺謙太郎タカーチ弦楽四重奏団 ★9月26日(木)ウェールズ弦楽四重奏団 ★10月18日(金) 会場:紀尾井ホール ●発売中問紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061 http://www.kioi-hall.or.jp/タカーチ弦楽四重奏団ⒸEllen Appelウェールズ弦楽四重奏団 Photo:Tomotsugu Oonoマークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です