eぶらあぼ 2013.9月号
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342013 SEPTEMBERマークのある公演は「eぶらあぼ」からチケットを購入できます。*取り扱い枚数が終了した場合、販売はございません。*公演日が近づきますと、販売が終了している場合がございます。ご了承ください。*一部購入できない公演、チケット券種がございます。 アレーナ・ディ・ベローナは、音楽ファンにとってひとつの憧れだ。それはスカラ座やウィーン国立歌劇場とはまた違った意味をもっている。異空間的な野外の会場と、幅や高さに制約のない巨大舞台で展開される、豪華な一流オペラ…その非日常的な開放感や高揚感が、一度は行きたいと思わせるのだ。そしてせっかく観るなら、演目はスケールの大きな《アイーダ》がいい。 今年9月、この夢が日本で実現する。同劇場の設立100年とヴェルディ生誕200年を記念し、東京ドームで壮大な《アイーダ》が上演される。しかも、歌手、オーケストラ、コーラス、ダンサーに、舞台装置やスタッフなどすべてが丸ごと引っ越してくるスペシャルな公演だ。 イタリアが誇るこの野外オペラは、1913年のヴェルディ生誕100年を機に開始され、ムーティ、マゼール、メータといった一流指揮者や幾多のスター歌手が出演。古代ローマ時代の闘技場跡地の会場と相まって大人気を集めてきた。また《アイーダ》は第1回の開幕を飾り、以来断然トップの上演回数を誇る演目。今回は本場の歴史を体感する絶好機となる。 このヴェルディの代表作は、エジプトの将軍ラダメスとエチオピア王の娘アイーダに、エジプトの王女アムネリスが絡む愛の悲劇。ラブロマンス、異国情東京ドームで実現する奇跡の大オペラアレーナ・ディ・ベローナ 《アイーダ》緒、豪華さ、細やかな情感、強大な合唱など多彩な魅力をもつエンタテインメント性抜群のオペラだ。第1幕に有名アリア、第2幕に凱旋の場、第3幕に迫真の応接と音楽、第4幕に上下2段での葛藤と愛…と各幕に見どころがあるので、終始耳目を離せない。 演出は世界最高の現役演出家フランコ・ゼフィレッリ。スカラ座ほか各地で華麗な《アイーダ》を作り出した大家が、東京ドームの大空間で腕をふるう。神殿等の建造物も期待大だし、「凱旋の場」は、通常の劇場では狭く感じる場面だけにむろん最大の見せ場。いかに壮麗な舞台となるのか、胸躍らせながら待ちたい。 指揮は日本でもおなじみダニエル・オーレン。現在当劇場の常任指揮者を務めるオペラの達人が、名作に命を吹き込む。歌手陣も、当代屈指のスター・テノール、ロベルト・アラーニャ(9/17、9/19出演予定)のラダメス、世界有数の美声&美貌のソプラノ、フィオレンツァ・チェドリンス(同)のアイーダに、現役最高のアムネリス役ヴィオレッタ・ウルマーナなど超豪華。このほか、名誉監督をプラシド・ドミンゴ(来日予定なし)が務め、120人のオーケストラ、150人の合唱団など総勢400名を超える大陣容が舞台を盛り上げる。 同劇場の歴史の中で、装置を含めた完全引っ越し公演は国外初とのこと。この奇跡の舞台を逃してはならない!文:柴田克彦★9月17日(火)、18日(水)、19日(木)・東京ドーム ●発売中問アイーダ主催事務局 050-5824-5141 http://www.veronaaida.jp2010年のベローナでの上演よりロベルト・アラーニャダニエル・オーレンフィオレンツァ・チェドリンス

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