eぶらあぼ 2013.9月号
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195読売日本交響楽団音楽堂で聴くブラームス大島妙子(ピアノ)中部フィルハーモニー交響楽団第6回犬山定期演奏会八代亜紀シンフォニック・スペシャル・ナイト辻 裕久ブリテン生誕100年記念小笠原伸子J.S.バッハ無伴奏ヴァイオリン全6曲演奏会藤原真理(チェロ)池田京子(ソプラノ)演奏活動30周年記念クラシックと能楽◆13日(金) 津田ホール東京二期会をはじめ数々のオペラの檜舞台で活躍する一方、リートの紹介や後進の指導にも力を注いできたソプラノの池田京子が、演奏活動30周年を迎えた。記念のリサイタルは、ピアノの花岡千春が共演。シューベルトやヴォルフ、R.シュトラウスなど王道のリートやアリアから、バーンスタインの小品、日本の歌まで彩り豊かに披露する。◆23日(月・祝) 横浜みなとみらいホール(小)ソロ活動の一方、横浜バロック室内合奏団のコンサートマスターを務め、モダンのみならずオリジナル楽器も手掛けるなど、精力的な活動を続けるヴァイオリンの小笠原伸子。毎年続けているバッハの無伴奏全曲演奏が、10回目を迎える。曲順を入れ替えることすらしない、ストイックなステージ。今回も、さらに輝きを増しているはず。◆27日(金) 東京オペラシティリサイタルホールフライブルク音大に学び、日本とヨーロッパで精力的な演奏活動を展開する一方、ピアノ指導の名著の翻訳を手掛けるなど、幅広い活躍を続けているピアニスト大島妙子。今回のリサイタルには、スカルラッティの8つのソナタに、シューベルト晩年の3部作から、温かな雰囲気を持つソナタ第20番(D959)という骨太なプロで臨む。◆28日(土) 犬山市民文化会館創立からわずか13年ながら、覇気溢れる演奏でファンを増やしている中部フィル。6回目の犬山定期演奏会は、「大地を讃えて」と題して。若手注目株の海老原光の指揮で、スメタナ「わが祖国」からの2曲やボロディン「中央アジアの草原にて」、犬山音楽文化協会合唱団の共演で佐藤眞のカンタータ「土の歌」ほかを披露する。◆26日(木) すみだトリフォニーホールファンならずとも、絶対に聴きたい。「舟唄」「雨の慕情」など数々の大ヒット曲で知られる八代亜紀。そんな彼女が、竹本泰蔵指揮の新日本フィルハーモニー交響楽団をバックに、あの個性的な歌声を披露してくれるのだから。最近はジャズの世界でも新境地を見出す八代だけに、ジャンルを超えて厳選した名曲を、堪能させてくれるはず。◆24日(火) 神奈川県立音楽堂来年開館60周年を迎える神奈川県立音楽堂の“前祝い”として、読響の32年ぶりとなる来演が実現。首席客演指揮者の下野竜也のタクトで、ブラームスの交響曲第1番、尺八に藤原道山を迎えての一柳慧「音に還る」と千住明「黄金の海」などを披露する。1000席足らずの小空間で大編成オケを体感できる、貴重な機会でもある。◆21日(土) フィリアホール華奢な体から紡ぎ出す、圧倒的な響き。日本チェロ界の第一人者として疾走し続け、年齢を重ねるごとに、いっそう輝きを増してきた藤原真理。今回のステージでは、バッハの無伴奏組曲第3番を核に。ピアノの倉戸テルの共演で、ベートーヴェンのソナタ第2番やシューマン「アダージョとアレグロ」など、藤原らしい多彩なプロを聴かせる。◆19日(木) 渋谷/セルリアンタワー能楽堂能と西洋クラシック音楽。成立の背景も時代も異にしながら、どうしてこれほど違和感がないのか。シテ方喜多流の友枝雄人による能の傑作「舎利」に続き、北川曉子・靖子のピアノとヴァイオリンによる姉妹デュオでモーツァルトなどを楽しむユニークなステージ。美を追究する心の前には、もはや時代も民族性もないことが、実感できよう。◆14日(土)・清水文化会館マリナート(小) 17日(火)・王子ホール英国の巨人・ブリテンの生誕から、今年はちょうど100年。彼の作品は、民族性や宗教性、平和主義、皮肉、ユーモア…と多層的な世界を抱合している。テノール辻裕久とメゾソプラノ波多野睦美、ハープ木村茉莉、ピアノなかにしあかねと名手が集うステージ。カンティクル(讃美歌)など声楽曲から、その魅力を掘り下げていく。左・北川曉子 右・北川靖子左・下野竜也 右・藤原道山海老原 光ⒸAtsuya Iwashita©読響辻 裕久

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