eぶらあぼ 2013.9月号
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183〔紙幅の関係で省略した劇場やオーケストラがあります。ご容赦下さい。〕〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場◎11月1(16:00)、4日 ドニゼッティ:連隊の娘指/B.カンパネッラ、演出/L.ペリー、出/D.ファリー、J.D.フローレス、C.アルヴァレス、キリ・テ・カナワ11月3日 ドニゼッティ:アンナ・ボレーナ 指/E.ピド、演出/E.ジェノヴェーゼ、出/L.ピサロニ、K.ストヤノヴァ、S.ガナッシ11月6日 L.ヌッチBr 共/サロット・オペラ11月7、10、13、16日 ヴェルディ:仮面舞踏会指/J.ロペス=コボス、演出/G.デ・ボシオ、出/R.ヴァルガス、G.ペテアン11月8、12日 ドニゼッティ:愛の妙薬 指/G.ガルシア・カルヴォ、演出/O.シェンク、出/S.シュヴァルツ、S.コステッロ、A.アルドゥイーニ、A.プラチェトカ11月11、15、19日 プッチーニ:蝶々夫人 指/P.ドミンゴ、演出/J.ギーレン、出/A.M.マルティネス、N.シコフ、G.ベルムデス★◎11月17、20、24、27、30日 モーツァルト:魔笛[プレミエ] 指/C.エッシェンバッハ、演出/M.ライザー、P.コリエ、出演/B.シェラット、B.ブルンス、O.プドヴァ11月23、26、29日 ブリテン:ピーター・グライムズ指/G.ジェンキンス、演出/C.ミーリッツ、出/B.ヘップナー、G.B.バークミン、I.パターソンウィーン・フォルクスオーパー11月1(18:00)、6、9日 モーツァルト:フィガロの結婚 演出/M.A.マレッリ11月2(18:00)、5、17日 E.カールマン:チャールダーシュの女王 演出/R.ヘルツル11月4、10(16:30)、15、18日 O.シュトラウス:ワルツの夢 演出/R.マイヤー11月8、11、14日 ヨハン・シュトラウス:こうもり新校訂演出/H.ツェドニク★◎11月16、19、22、27、30日 ヴェルディ:イル・トロヴァトーレ[プレミエ] 演出/D.W.ヒルスドルフ11月21、28日 レハール:メリー・ウィドー 演出/M.A.マレッリ11月26(18:30)日 フンパーディンク:ヘンゼルとグレーテル 演出/K.デンヒアン・デア・ウィーン劇場(オペラ公演のみ)★◎11月13、15、17、20、22、24日 モーツァルト:イドメネオ[プレミエ] 指/R.ヤーコプス、演出/D.ミキエレット、出/R.クロフト、G.アルケス、M.ペーターゼン、演奏/フライブルク・バロック管◎11月16日 サリエリ:ダナオスの娘たち(演奏会形式) 指/C.ルセ、出/J.ファン・ヴァンロイ、T.クリストヤニス、K.ヴェレタス、T.ドリエ、演奏/レ・タラン・リリクウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(PEK)=国家大劇院(北京)、(R)=サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(ローマ)、(MOS)=チャイコフスキー・コンサートホール(モスクワ)]◎11月2(PEK)日 C.ティーレマン指揮 ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、第1番◎11月3(PEK)、20(MOS)日 C.ティーレマン指揮 ベートーヴェン:交響曲第4番、第5番「運命」11月5(R)日 L.ハーガー指揮 モーツァルト:レクイエム 独/R・ジーザクS、M.ゼリンガーMs、S.ダヴィスリムT、他11月6日-17日 〔日本公演〕(省略)◎11月21(MOS)日 C.ティーレマン指揮 ベートーヴェン:交響曲第7番、第6番「田園」◎11月23(MOS)日 C.ティーレマン指揮 ベートーヴェン:交響曲第1番、第2番、第3番「英雄」◎11月24(14:00)(MOS)日 C.ティーレマン指揮 ベートーヴェン:交響曲第8番、第9番「合唱」 独/ソ・ソンヨンS、S.シロヴァMs、M.ケーニッヒT、R.ホルBs11月30日 A.ネルソンス指揮 ハイドン:交響曲第90番、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲、R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき 独/V.シュトイデvnウィーン響[会場:(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(D)=コンツェルトハウス(ドルトムント)]11月8(MV)、9(MV)、10(MV)日 F.ルイジ指揮 フランツ・シュミット:幻想小曲集(ピアノと管弦楽のための)、マーラー:交響曲第9番 独/J.スタンクルp11月12(KH)、13(KH)日 B.ドゥ・ビリー指揮メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」、ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 独/K.ブニアティシヴィリp11月17(11:00)(MV)、19(D)日 K.ナガノ指揮 アイヴズ:答えのない問い、バッハ:カンタータ第60番「おお、永遠、汝、雷の言葉よ」より「われは満ち足れり」(E.クレスポによる金管楽器のための編曲版)、ベルク:ヴァイオリン協奏曲、ブルックナー:交響曲第7番 独/V.レーピンvn11月27(MV)、28(MV)日 P.ジョルダン指揮ワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー〜第1幕・第3幕への前奏曲・ハンス・ザックスのモノローグ集、シューマン:交響曲第2番独/R.ホルBr【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 先月号の本欄でもコメントしたように、2013年の後半は、生誕200年を迎えるヴェルディの作品を集中的に上演する劇場が目立つ。特に、ベルリン・ドイツ・オペラやハンブルク州立歌劇場といったドイツのオペラ・ハウスにこの傾向が強いのが面白い。前者に至っては、11月に上演されるオペラ演目のすべてがヴェルディという徹底ぶり。 ヴェルディ作品のプレミエ上演で注目すべきは、ウィーン・フォルクスオーパーとベルリン州立歌劇場の「イル・トロヴァトーレ」(前者はヒルスドルフ演出、後者はドミンゴ、ネトレプコ出演が目玉)、ベルリン・ドイツ・オペラの「ファルスタッフ」(ロイ演出)、ハンブルク州立歌劇場の「第1回十字軍のロンバルディア人」(オールデン演出)などが挙げられるが、レパートリー公演でも、新音楽監督ネトピルの振るエッセン歌劇場の「マクベス」、カリニャーニの指揮するバイエルン州立歌劇場の「イル・トロヴァトーレ」とチューリッヒ歌劇場の「オテロ」(ザイフェルト出演)、カンブルラン指揮のシュトゥットガルト歌劇場「ファルスタッフ」、ミラノ・スカラ座の「アイーダ」(定番のゼッフィレッリ演出)、ヘアハイム演出の英国ロイヤル・オペラ「シチリア島の夕べの祈り」等々、面白そうな公演が続く。 ヴェルディ以外のオペラでは、ウィーン国立歌劇場の「魔笛」(エッシェンバッハ指揮)、アン・デア・ウィーン劇場の「イドメネオ」(ヤーコプス指揮フライブルク・バロック管)、ベルリン・コーミッシェ・オーパーの「コジ・ファン・トゥッテ」といったモーツァルトの各作品や、フランクフルト歌劇場のグルック「エツィオ」、パリ・オペラ座のベッリーニ「清教徒」、英国ロイヤル・オペラのワーグナー「パルジファル」プレミエなどのほか、歌唱付バレエというジャンルで上演されるワイルの「7つの大罪」を含む一連のコスキー演出による作品(ベルリン・コーミッシェ・オーパー)、ジュネーヴ大劇場のワーグナー「ワルキューレ」(メッツマッハー指揮)なども見逃せない。もちろん、ケント・ナガノに代わってバイエルン州立歌劇場の新音楽監督となったキリル・ペトレンコのお披露目上演ともいうべき、R.シュトラウスの「影のない女」プレミエも要注目公演。 オペラ以外では、バーデン・バーデン&フライブルクSWR響がロトの指揮で演奏する一連の現代音楽群、中でも、会場情報としては触れられなかったパリのシテ・ドゥ・ラ・ミュジックで11月13日に演奏されるシュトックハウゼンの「トランス」や「光」などが要注目。紙面で紹介はできなかったが、同会場では、故ジャン・フルネが将来有望なフランス人ピアニストとして初めて日本に紹介したアレクサンドル・タローの興味深いツィクルスもある。現代音楽では、ウィーンのコンツェルトハウスで催される「ウィーン・モデルン」も重要な企画公演。 オーケストラの注目度筆頭は、読響常任指揮者でもあるカンブルランが自らチェロと4つの弦楽七重奏のために編曲したハイドンの「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」とメシアンの「われ死者の復活を待ち望む」を演奏するシュトゥットガルト歌劇場管。同じくややマニアックではあるが、ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管でのB.A.ツィンマーマン「ユビュ王の晩餐のための音楽」などにも食指を誘われる。その他、注目の指揮者としては、アバドがマーラー室内管とモーツァルト管に登場。11月はルツェルン祝祭管との来日公演もあるので大変な忙しさだ。ミンコフスキは月初めに手兵ルーヴル宮音楽隊とバッハの「ロ短調ミサ」を演奏するほか単独でベルリン・ドイツ響にも客演。メッツマッハー=バンベルク響、インバル=シュトゥットガルト放送響なども面白い。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)2013年11月の主要オペラハウス&オケ11

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