ヘスス・ロペス=コボス(指揮)Jesús López-Cobos, conductor

(C)Georges Braunschweig GM Press

スペイン生まれ。オーケストラとオペラにおいてその輝かしいキャリアを築き、繊細で気品高く威厳のある演奏と、高潔で謙虚な音楽家としての人柄は、世界各地で高評を得た。

数々の音楽監督を務め、マドリード王立歌劇場(2003-2010)、ローザンヌ室内管弦楽団(1991-2000)、ベルリン・ドイツ・オペラ(1981-1990)、スペイン国立管弦楽団(1984-1989)、シンシナティ交響楽団(1986-2001)でその手腕を発揮した。シンシナティ交響楽団での15年間にわたる音楽監督としての任期中には、幅広い録音を残し、ヨーロッパ、アジア、アメリカの各地で数多くのツアーを実施したほか、カーネギー・ホールで毎年コンサートを行った。同楽団の国際的評価を格段に高めた功績は、高く評価されている。

これまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団、ロンドン交響楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ボストン交響楽団、モントリオール交響楽団等の名門オーケストラのほか、ザルツブルク音楽祭やヴェルビエ音楽祭で指揮している。1978年のロンドン・フィルハーモニー管弦楽団との初共演は大成功を収め、以後数多くのツアーを行い、1981年から1986年まで首席客演指揮者を務めた。

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近年は、パリ管弦楽団、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、NHK交響楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、ピッツバーグ交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団等との共演が挙げられる。また、イタリアのベルカント・オペラにおける優れた解釈者であり、ウィーン国立歌劇場、ジュネーヴ大劇場、英国ロイヤル・オペラ・ハウス、コヴェント・ガーデン、ミラノ・スカラ座、サンフランシスコ・オペラ、メトロポリタン・オペラに客演した。ベルリン・ドイツ・オペラの音楽総監督時代には、ワーグナーの「ニーベルングの指環」全4作品の一挙上演をベルリン・フェスティバル、ワシントンD.C.のケネディー・センター、日本の各地で行った。日本ではこれが初となる全曲連続上演となり、大きな話題を呼んだ。

シンシナティ交響楽団との録音はテラーク・レーベルよりリリースされ、ファリャの「三角帽子」、ブルックナー、R.シュトラウス、ワーグナーのほか、26作目にして最後の録音であるトゥーリナとドビュッシーの作品集はグラミー賞にノミネートされた。このほか、オペラとオーケストラの両分野において優れた録音が、フィリップス、ロンドン/デッカ、Angel/EMI、RCAビクター、LPOの各レーベルよりリリースされている。2014年、ディアナ・ダムラウとジョセフ・カレヤとの共演で、『ドニゼッティ:ランメルムーアのルチア』をエラートよりリリース。これまでに、ルチアーノ・パヴァロッティ、ブリン・ターフェル、ヨナス・カウフマン、ルネ・フレミングをはじめとする名歌手との録音も残している。

ヘスス・ロペス=コボスは、マドリード・コンプルテンセ大学で哲学を学び、指揮をイタリアでフランコ・フェラーラに、ウィーンでハンス・スワロフスキー教授に師事する。1968年、ブザンソン国際指揮者コンクールで第1位となり、翌年イタリアの名門フェニーチェ歌劇場でプロ・デビュー。1972年にはサンフランシスコ・オペラでアメリカでのオペラ・デビューを果たした。また数々の褒章を受章しており、ドイツ文化への功績を称えられドイツ連邦共和国功労勲章の一等功労十字章を受章、フランス政府からは芸術文化勲章を授与された。母国スペインでもその芸術的貢献を称えられ2度の名誉に輝き、1981年にスペイン宮殿において政府よりアストゥリアス皇太子賞が授与され、2001年にはBellas Artes金賞を受賞した。シンシナティ大学からは名誉博士号が授与された。

2018年3月2日、78歳で逝去した。

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