注目公演

明日を担う音楽家たち2020〜新進芸術家海外研修制度の成果〜

若き逸材たちが集う協奏曲の夕べ  コンサートの副題は「新進芸術家海外研修制度の成果」。この制度は文化庁が美術、音楽、舞踊、演劇、映画など、メディア芸術の各分野における新進芸術家が、海外で実践的な研修を受けられるよう援助するもので、これまでに3,500名もの芸術家を送り出している。ヴァイオリニストの諏訪内晶子もその一人で…

東京六人組

グルーヴ感あふれるピアノと管の超絶アンサンブル  「六人組」と聞いてまず思い出すのはもはやフランスではなく東京? というほどに日増しに存在感を強める東京六人組。上野由恵(フルート)、荒絵理子(オーボエ)、金子平(クラリネット)、福士マリ子(ファゴット)、福川伸陽(ホルン)、三浦友理枝(ピアノ)によって2015年に結成、…

仲道郁代 ベートーヴェンへの道 全6回 ベートーヴェン 鍵盤の宇宙 第3回「ベートーヴェンとルター」

音楽と宗教、それぞれに変革をもたらした二人の偉人に思いを馳せる  「ベートーヴェンと偉大な魂との対話」をテーマとし、仲道郁代が2019年にスタートさせたプロジェクト「仲道郁代 ベートーヴェンへの道」。  毎回おもしろい切り口で各界の偉人がセレクトされているこの企画。第3回で取り上げられるのは、宗教改革で知られるマルティ…

ユリアンナ・アヴデーエワ(ピアノ)日本ツアー

深化を止めない“音楽探求者”の真価を聴く  2010年ショパン国際ピアノコンクールで第1位を獲得し、アルゲリッチ以来45年ぶりの女性優勝者として脚光を浴びたユリアンナ・アヴデーエワ。あれから10年、彼女は、ショパンを“レパートリーの1つ”と位置づける、同コンクール優勝者には稀な奏者として、深化を続けてきた。  モスクワ…

東京芸術劇場開館30周年記念 読売日本交響楽団演奏会

 今年開館30周年を迎えた東京・池袋の東京芸術劇場。地道な企画と着実な歩みで、存在感のある劇場へと進化を遂げてきた。劇場と事業提携を結ぶ読売日本交響楽団による記念演奏会は、指揮にフランスの俊英マキシム・パスカルを迎えて、華麗なフランス音楽で開館を寿ぐ。  パスカルは1985年生まれ。パリ国立高等音楽院でフランソワ=グザ…

第5回 オペラ歌手 紅白対抗歌合戦 〜声魂真剣勝負〜

日本を代表する歌手たちが勢揃いするプレミアムな一夜  クラシック界の年末の恒例行事としてすっかりおなじみになった「オペラ歌手 紅白対抗歌合戦」。日本を代表する人気オペラ歌手たちが、所属団体の枠を超えて日本のクラシック音楽の殿堂サントリーホールに会し、名アリア・名重唱を披露するというこの企画がスタートしたのは2016年。…

大友直人(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

王道プログラムで知る人気音楽家の表現者としての深まり  ショパンのピアノ協奏曲第1番とチャイコフスキーの交響曲第5番…新日本フィルの2月の定期演奏会「ルビー」は、堂々たる王道プログラムだ。しかも指揮は大友直人、ピアノは牛田智大と人気アーティストが並ぶ。週末のマチネ公演なので、寛いだ気分で彼らが紡ぐ名曲に酔いしれれば充分…

日本フィルハーモニー交響楽団 第九特別演奏会2020

ベートーヴェン・イヤーの記憶に残る「第九」公演  年末恒例となっている日本フィルの第九特別演奏会が今年も開催される。新型コロナウイルス感染拡大で最も影響を受けた音楽のジャンルは声楽や合唱に違いないが、様々な困難を乗り越えて、「第九」が上演されるのは喜ばしい。  今年は、二人の指揮者が登場する。一人は、日本フィルの桂冠名…

小山実稚恵の室内楽 〈第4回〉 ヴィオラ&ピアノ・デュオⅡ 川本嘉子とともに

名手二人の稀少なコラボで聴くドイツの逸品  このところ、名実ともに日本を代表するピアニスト、小山実稚恵の充実ぶりが目を引く。なかでも2019年からの新シリーズ「ベートーヴェン、そして・・・」や、今年リリースしたCD『ハンマークラヴィーア・ソナタ 他』でのニュアンス豊かな名演が際立っている。そんな彼女の室内楽の名奏を味わ…

雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第24回 望月哲也(テノール) & 青山 貴(バリトン)

美声の競演をじっくりと味わい尽くすひととき  これはうれしい! いま一番聴きたい男声二人の魅力がぎゅっと詰まった必聴のコンサート。望月哲也の透明で凛と響くテノール。青山貴のやわらかくノーブルなバリトン。声の美しさだけでも際立つ存在の二人が、聴く者の魂をゆさぶる深い表現で歌うのだから完璧だ。  オペラ二重唱の間に歌曲と《…