注目公演

Hakuju サロン・コンサート vol.4 アンサンブル天下統一

弦3本でダイナミックに描き出すオペラの世界  なんとも大胆なグループ名である。しかしメンバーの一人であるチェリストの中木健二が愛知県岡崎市の出身だと聞けば、日本史ファンの方なら納得していただけるだろう。岡崎市は徳川家康の出生地であり、同市シビックセンターのレジデントアンサンブルとして意欲的な活動をしているのがこの弦楽三…

Music Program TOKYO プラチナ・シリーズ4 鈴木大介(ギター)

渡辺香津美をゲストに迎え、邦人作曲家のギター作品による魅惑のステージ  48歳となった現在でもなお新しい学びに取り組み、自身ならびにギターの可能性を拡大し続けている鈴木大介こそ、真のフロントランナーと称されるべきであろう。自分の興味を深堀りしつつ、同時にギター界を見渡した上で何をすべきかを考えて行動し、ちゃんと実現まで…

第491回日経ミューズサロン クアルトナル(ヴォーカルアンサンブル) クリスマス・コンサート

美しいハーモニーに心温まるひととき  師走の只中、東京都心の会場で、ドイツの誇るヴォーカルアンサンブルによるクリスマス・コンサートが実現する。  12月の日経ミューズサロンに登場するのは、初来日となる「クアルトナル」。北ドイツの名門、ユーテルゼン少年合唱団の出身者4人で2006年に結成され、ドイツ国際合唱コンクールで優…

いずみホール・オペラ2019《ピグマリオン》

フランス・バロックの洗練とかぐわしさが現代人の感性を刺激する  バロック音楽の先入観を覆す、斬新な和声やリズム、鮮烈な舞台を体感したい。18世紀フランスで独自の成熟を遂げた、母国語と舞踊を重視する総合芸術「オペラ・バレ」。その大成者ラモーの傑作《ピグマリオン》が、世界的バロック・ヴァイオリン奏者にして、指揮者としても活…

第151回 リクライニング・コンサート 毛利文香 ヴァイオリン・リサイタル

フランス音楽のみずみずしい魅力溢れるひととき  若手ヴァイオリニストの代表的存在のひとりである毛利文香が、Hakuju Hallのリクライニング・コンサートに登場。「若手実力派によるフランス音楽の旬」と題して、フランス近代の名品3曲を披露する。  毛利は2015年パガニーニ国際コンクール第2位、19年モントリオール国際…

東京オペラシティB→C 駒田敏章(バリトン)

“詩と音楽”という視点から時代を鮮やかに切り取る  「バッハ(B)からコンテンポラリー(C)へ」。東京オペラシティの「B→C」に、加速度的に注目を集める駒田敏章が登場。2014年日本音楽コンクール優勝の明るくノーブルに響くバリトン。来年の新国立劇場《ジュリオ・チェーザレ》に起用され、以前はバッハ・コレギウム・ジャパンに…

聖夜のトランペット 〜クリスマス・スペシャル・コンサート〜

コンセルトヘボウ管で培った黄金の響き  澄み切った冬の空のような、トランペットの音色。そして、心温まる優しき調べ。ベルギー出身の名手、ヴィム・ファン・ハッセルトが、クラシックはもちろん、ポップスや日本の歌まで、名旋律を選りすぐって吹き尽くすステージ。さながら、音によるクリスマス・プレゼントといったところだろう。  ベル…

アラン・ギルバート(指揮) 東京都交響楽団

深刻なサウンドと古典の明朗なトーンが絶妙にマッチする  今秋にはNDRエルプフィル首席指揮者の仕事がスタートするなど、近年のギルバートの活躍ぶりは目を見張るばかり。首席客演指揮者の任にある都響との公演でも、ここぞというところで思い切るリードにオケがハイテンションで応え、まさに“いま、聴いておかなければならない東京のコン…

Borderless Songs —性別を越える音楽達—

麗しき男装歌手たちの魅力に迫る  オペラの中で、女性が男装して演ずる登場人物を「ズボン役」と呼ぶ。となれば、宝塚のカッコいい男役が連想されるだろうが、オペラのそれは18世紀から存在し、《フィガロの結婚》のケルビーノのようなませた少年から、《ばらの騎士》のオクタヴィアンのように、理性と血気を備えるヒロイックな青年もいる。…

WOWOWの「METライブビューイング2018-19シーズン」

壮大な舞台に世界のトップ歌手と世界が注目する新シェフ、最高峰の舞台を自宅で楽しめる贅沢  以前はニューヨーク・メトロポリタンオペラ(=MET)のシーズンラインナップを見て、指揮者、演出、歌手のいずれも揃った世界最高水準の内容に興奮しながら、指をくわえるしかなかった。それを思えば、現地の興奮冷めやらぬうちに近くの映画館で…