注目公演

フランチェスコ・トリスターノ(ピアノ) グレン・グールドへのオマージュ/東京ストーリーズ

曲名を聞くだけで好奇心がそそられるステージ  現在のクラシック・ピアノ界きっての鬼才といえば、トリスターノで決まりだろう。バッハと、自作を含む現代音楽を両輪に、テクノにも大きな比重を置いて軽やかにジャンルを飛び越えてみせる。急遽決定した11月のリサイタルは、第Ⅰ部「グレン・グールドへのオマージュ」、第Ⅱ部「東京ストーリ…

ジャン=クロード・ペヌティエ(ピアノ)

ドビュッシーとショパンに聴く詩情溢れるピアニズム  ジャン=クロード・ペヌティエがトッパンホールで日本初の本格リサイタルを開いたのは2014年。ほんの5年前、彼が72歳を目前にしたタイミングだったのは意外に思われるかもしれない。ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の出演が多く、日本でも着々とファンを増やしているペヌティエ。16年…

ポーランド国立ワルシャワ室内歌劇場 オペラ《魔笛》《フィガロの結婚》&「レクイエム」

モーツァルトの全オペラをレパートリーとする世界唯一の歌劇場、待望の来日 精度の高いアンサンブルとシンプルで上質な演出が魅力の《魔笛》と《フィガロ》  今回はまず、モーツァルトのオペラ《魔笛》と《フィガロの結婚》が上演され、21の全モーツァルト・オペラを恒常的に上演できる世界で唯一の団体の真価が発揮される。ポーランド国立…

清水和音(ピアノ) “魅惑のラフマニノフ”

抒情と男性的なピアニズムを堪能  スケールの大きさと高い演奏技術を兼ね備えた清水和音のピアノを存分に味わえる、オール・ラフマニノフ・プログラムによるコンサートが行われる。共演は東京フィルハーモニー交響楽団、同楽団のレジデント・コンダクターであり、ピアニストとしての実力も高い渡邊一正。  公演は、ラフマニノフが20歳の若…

METライブビューイング2019-20シーズン 前半の見どころ&聴きどころ

より豪華に、より野心的に  開幕目前のMETライブビューイング。今シーズンは例年にもまして意欲的なラインナップだ。一方で定番の演目にはこれぞMET!と太鼓判を押したくなるような豪華なプロダクションが並んだ。上り坂のライジングスターや注目の若手から、世界で活躍する実力派まで適材適所のキャストもさすがMETである。  前半…

めぐろパーシモンホール フレッシュ名曲コンサート

若手の才能が煌めく2つの協奏曲と大編成の管弦楽を堪能  期待の若手をソリストに迎える、めぐろパーシモンホールの「フレッシュ名曲コンサート」。11月の公演は、近年の日本音楽コンクール(以下「日本音コン」)を制したヴァイオリンとピアノの俊才が並び、ひときわ注目を集めている。  ヴァイオリンは、2017年東京音楽コンクール、…

藤岡幸夫(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

会心のコンビが放つ、冴えた好プログラム  今春から東京シティ・フィルの首席客演指揮者に就任した藤岡幸夫が、早くも得意のプログラムで熱演を繰り広げてくれそうだ。  まずはヴォーン=ウィリアムズの「『富める人とラザロ』の5つのヴァリアント」。長く歌い継がれるイギリス民謡の異稿を集め、一種の変奏形式にまとめたもの。朗々と、そ…

サー・アンドラーシュ・シフ(指揮/ピアノ) カペラ・アンドレア・バルカ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全曲演奏会

仲間たちとともに弾き振りで探るベートーヴェンの深き世界  2020年はベートーヴェンの生誕250年。音楽界の区切りでいえば、2019/20シーズンを迎えたこの秋から、すでに「ベートーヴェン・イヤー」が始まっている感もある。  そんな記念の年にふさわしいのが、現代最高峰の名ピアニスト、アンドラーシュ・シフと彼のオーケスト…

二期会 ディーヴァ,ディーヴォ

“未来の主役”たちの美声にときめく  世界でも活躍する歌手が勢ぞろいする日本最大のオペラ団体「二期会」。その研修所を今年修了した若き歌手たちのフレッシュな歌声を楽しめるデビュー・コンサートが今年も開催される。出演者は全員、研修所の最上級である「マスタークラス」の修了試演会で素晴らしい成績を収めている。オペラ歌手としての…

トリエステ・ヴェルディ歌劇場《椿姫》

現代を代表するヴィオレッタ、レベカへの期待が高まる  須賀敦子のエッセーでお馴染みの国境の港町トリエステには、ヴェルディの名を冠する名門歌劇場がある。実際、ヴェルディの二つのオペラ《イル・コルサーロ(海賊)》と《スティッフェーリオ》が、ここで初演されているのだ。もちろん、現在もヴェルディのオペラ上演に定評があるが、東京…