バッティストーニの歌劇《メフィストーフェレ》(18.11/16〜18)

 東京フィルハーモニー交響楽団の2018-19シーズンラインナップのなかでも、最大の話題を呼びそうな公演だ。首席指揮者アンドレア・バッティストーニが11月、ボーイトのオペラ《メフィストーフェレ》を演奏会形式でとりあげるのである。
 アッリーゴ・ボーイトの名は、作曲家としてより、ヴェルディ晩年の傑作《オテロ》《ファルスタッフ》ほかの台本作者として知られているかもしれない。文才に恵まれていたボーイトは、オペラ史上屈指の名台本作家として名前を残しているが、作曲家としても劣らず一流の存在。そして、作曲家ボーイトの代表作が、大作《メフィストーフェレ》。ゲーテの戯曲『ファウスト』の悪魔メフィストフェレスを中心としたストーリーに、効果的なオーケストレーションと劇的な歌が融合した、知る人ぞ知る隠れた傑作である。大編成による壮麗な「プロローグ」や、メフィストーフェレのアリアなどは知られているものの、全曲の上演機会は稀少を極め、本公演はオペラファン待望の上演となる。
 これまでにも数々のイタリア・オペラ作品で名演を繰り広げているバッティストーニが、首席指揮者としてあえて光を当てる演目となれば、その意気込みも推して知るべし。バッティストーニの熱狂的な指揮で体験する《メフィストーフェレ》。この秋の話題をさらうことは必至、絶対に聴き逃すわけにはいかない。

左より:アンドレア・バッティストーニ C)上野隆文、マルコ・スポッティ、ジャンルーカ・テッラノーヴァ、マリア・テレ-ザ・レーヴァ

●第912回 サントリー定期シリーズ
2018.11/16(金)19:00 サントリーホール

●第913回 オーチャード定期演奏会
2018.11/18(日)15:00 Bunkamuraオーチャードホール

指揮:アンドレア・バッティストーニ
メフィストーフェレ(バス):マルコ・スポッティ
ファウスト(テノール):ジャンルーカ・テッラノーヴァ
マルゲリータ/エレーナ(ソプラノ):マリア・テレ-ザ・レーヴァ
マルタ&パンターリス(メゾソプラノ):清水華澄
ヴァグネル&ネレーオ(テノール):与儀 巧
合唱:新国立劇場合唱団 他

ボーイト/歌劇《メフィストーフェレ》(演奏会形式)

最優先(賛助会員様・定期会員様対象):2017.12/18(月)
優先(東京フィルフレンズ会員様対象):2017.12/23(土)
Web 優先発売:2017.12/23(土)10 時~2018.1/31(金)23:59
一般:2018.2/1(土)

問:東京フィルチケットサービス 03-5353-9522(平日10時~18時、12/23(土)は10時~16時)
東京フィルWebチケットサービス http://tpo.or.jp/(24 時間受付・座席選択可)

新シーズンラインナップ一覧
http://tpo.or.jp/concert/2018-19season01.php