【読者プレゼント】東西美人画の名作 《序の舞》への系譜

 東京藝術大学大学美術館で5月6日(日)まで、『東西美人画の名作 《序の舞》への系譜』を開催している。近代美人画の最高傑作、上村松園作《序の舞》(東京藝術大学大学蔵、重要文化財)が修理後初めて一般公開されることを機に、江戸時代の風俗画や浮世絵に近代美人画の源流を探りながら、《序の舞》に至る美人画の系譜をたどる。
 WEBぶらあぼでは本展に読者限定5組10名様をご招待。

 上村松園(1875-1949)は京都に生まれ、鈴木松年や竹内栖鳳らに学びながら、独自の美人画様式を確立した女性日本画家。官展を中心に活躍し、昭和23年(1948)には女性としてはじめて文化勲章を受章。昭和11年(1936)に発表された《序の舞》は松園の円熟期に制作された代表作のひとつで、松園自身も「この絵は、私の理想の女性の最高のものと言っていい、自分でも気に入っている女性の姿であります。」と語っている。

上村松園《序の舞》
重要文化財、昭和11年(1936)、東京藝術大学蔵

 東京藝術大学所蔵作品を中心に約60点の美人画が出品された本展は、全4章で構成されている。第1章「美人画の源流」では江戸時代初期に描かれた《舞踊図》や、松園が影響を受けたとされる鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿が手掛けた浮世絵美人画を紹介。

左2幅:西川祐信《春の野遊図》享保-元文年間(1716-41)個人蔵
中央:《寛文美人図》江戸時代(17世紀) 個人蔵
右3面:《舞踊図》重要美術品 江戸時代(17世紀)サントリー美術館蔵(展示期間:3/31-4/15)

 第2章「東の美人」・第3章「西の美人」では、明治以降に確立していく近代美人画を、東西それぞれの画家に焦点をあてる。東京画壇は、西の松園に対して「東の清方」と称され一世風靡した鏑木清方や山川秀峰ら、関西画壇の菊池契月や北野恒富らの名品、松園とともに三園と称せられた島成園、池田蕉園の秀作、知られざる東京美術学校卒業制作の異色作も展示されている。

鏑木清方《清秋》昭和時代初期 光ミュージアム蔵

菊池契月《散策》昭和9年(1934)京都市美術館蔵

 最終章の第4章「美人画の頂点」では、《序の舞》の他、《母子》《虹を見る》《鼓の音》など上村松園が描いた美人画の優品たちが並ぶ。
 また、本展では来館者全員に音声ガイドを無料で貸し出しする試みが行われている。あたかもギャラリーツアーに参加するような感覚で解説を聞きながら、美人画の世界を堪能することができる。ナレーションは竹下景子(俳優)、土田大(声優)。同美術館准教授の古田亮による特別解説や、東京藝術大学音楽学部の安良岡章夫による展示作品をイメージして選曲した音楽(ドビュッシー「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」など)とともに作品鑑賞できる。

上村松園《母子》
重要文化財 昭和9年(1934) 東京国立近代美術館蔵

上村松園《鼓の音》昭和15年(1940) 松伯美術館蔵


『東西美人画の名作 《序の舞》への系譜』
会期:2018年3月31日(土)- 5月6日(日)
会場:東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2
会館時間:午前10時 – 午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(※4月30日、5月1日は開館)
http://bijinga2018.jp/


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