ミュージアム・コンサート 北川 翔 (バラライカ) & 大田智美 (アコーディオン)

 ロシアの民族楽器バラライカをたっぷり聴ける、東京春祭ならではのユニークな公演だ。バラライカはギターのような構造ながら胴体が三角形で独特の明るい音色を持つ、魅力的なロシアの楽器。しかも今回は、バラライカの北川翔とアコーディオンの大田智美という、代表的な気鋭の奏者たちによる個性的な楽器同士のデュオということで、その表現の可能性は計り知れない。

左:北川 翔/右:大田智美 C)Ryoichi Aratani

 北川は父親もバラライカ奏者で、幼少期からロシア音楽に親しみ、日本人初の「国際ロシア民族楽器コンクール」で優勝、ロシア国立ラフマニノフ記念ロストフ音楽院留学した後、テレビ朝日「徹子の部屋」にも出演し、2009年には北川記念ロシア民族楽器オーケストラを創立するなど、その活動は高水準かつ多岐にわたる。日本でのロシア民族楽器普及にも尽力している彼のパフォーマンスは要注目。そして、ドイツ国家演奏家資格を取得し、日本でも多彩な演奏活動を繰り広げる太田のアコーディオンとのコラボレーションであれば、予想外の体験に期待が高まる。曲目はロシアの民族音楽やクラシック作品など多様で、なかでもピアソラとバラライカの相性は興味深い。音楽祭ならではの楽しいステージになりそう。

ミュージアム・コンサート
北川 翔 (バラライカ) & 大田智美 (アコーディオン)

2018.4/13 (金)19:00
国立科学博物館 日本館講堂

●出演
バラライカ:北川 翔
アコーディオン:大田智美

●曲目
ロシア民謡:月は輝く
A.アリャビエフ:うぐいす
A.シャーロフ:ジプシーファンタジー
ロシア民謡:ともしび ~ヴォルガの舟歌
L.クニッペル:ポーリュシカ・ポーレ
A.シャーロフ:ぶどう色のショール
V.ゴロドフスカヤ:カリンカ
ピアソラ:
 天使の死
 オブリビオン(忘却)
チャイコフスキー:トレパーク(ロシアの踊り)(組曲 《くるみ割り人形》 op.71a より)
M.ジャール:ララのテーマ(映画 『ドクトル・ジバゴ』 より)
カッチーニ:アヴェ・マリア
ハチャトゥリアン:剣の舞

●料金
全席自由 ¥3,600