リヒテルに捧ぐI 舞踊協奏曲《オーバード》〜リヒテルが愛したプーランク&モーツァルト

リュドミラ・ベルリンスカヤ (c)Charlotte Defarges

リュドミラ・ベルリンスカヤ
(c)Charlotte Defarges

 今年は巨匠ピアニスト、スビャトスラフ・リヒテルの生誕100年。これを記念し、今回の東京・春・音楽祭では「リヒテルに捧ぐ」と題したコンサート・シリーズを開く。その第1弾では、リヒテル自身が再演を切望しながらも遂に叶わなかった、フランスの鬼才プーランクの舞踊協奏曲「オーバード(朝の歌)」に、巨匠と共演を重ねたリュドミラ・ベルリンスカヤが、その想いを引き継ぎつつ、新しい命を吹き込む。
 ピアノと室内オーケストラ、そして舞踊のために書かれた「オーバード」は、1929年に作曲者自らの手で初演。恋をすることを禁じられた純潔と貞節の女神ディアーヌの姿に、プーランク自身が抱えた、愛と葛藤を重ねた。リヒテルは晩年、この作品の再演を強く希望したまま死去。昨年、リヒテルが創設したモスクワの音楽祭「12月の夕べ」で、巨匠の悲願を叶えて、再演を果たしたのがベルリンスカヤだ。
 今回はこの「オーバード」を、ベルリンスカヤのピアノとヴァハン・マルディロシアン指揮東京モーツァルト・プレーヤーズの演奏に、ヤロスラヴァ・マグマノヴァの舞踊を交えて上演。ピアノ協奏曲第17番や「ディヴェルティメント ニ長調」と、リヒテルが愛したモーツァルトの作品も併せて披露する。

 

 

 

 

 

リヒテルに捧ぐⅠ(生誕100年記念)
舞踊協奏曲《オーバード》
〜リヒテルが愛したプーランク&モーツァルト

3.21 [土・祝] 16:00東京藝術大学奏楽堂(大学構内)

■出演
指揮:ヴァハン・マルディロシアン
ピアノ:リュドミラ・ベルリンスカヤ
管弦楽:トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ
振付:ドミトリー・アンティポフ
舞踊:ドミトリー・アンティポフ、ヤロスラヴァ・ナグマノヴァ

■曲目
モーツァルト:
 ディヴェルティメント ニ長調 K.136
 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453
 交響曲 第31番 ニ長調 K.297 「パリ」
プーランク:
 ピアノと18の楽器のための舞踊協奏曲 《オーバード》

【料金】S:¥7,200 A:¥5,200 U-25:¥1,500