©K.Miura今年もふたりのもとに日本屈指の精鋭が集う!取材・文:原 典子 昨今の室内楽シーンの盛り上がりを感じられる場が、今回で3回目を迎える「室内楽フェスティバル AGIO」。宮田大と横溝耕一を中心に、日本のクラシック界の中核を担うトップ・アーティストたちが集結する。プロデュースを務めるふたりに話を聞いた。宮田「AGIOが恒例のフェスティバルとして、お客さまの間にも仲間のアーティストたちの間にも定着してきたように感じます。毎年AGIOを楽しみに、遠方から泊まりがけで来てくださるお客さまも増えましたし、全公演逃さず聴きたい、新しい世界を開拓したいという方も多く、だんだんフェスティバルらしくなってきたなと思います」横溝「仲間たちの間でAGIOの存在が市民権を得て、出演のオファーをすると『出たかったんだよね!』という返事がもらえるようになって、とても嬉しいです」38 浜離宮朝日ホールを会場に、11月の3日間で6公演が予定されている。ひとつの軸となるのは、2日目(11/23)の「ブラームスのピアノ五重奏」と「シューベルトのピアノ五重奏」の2公演だろう。横溝「ドヴォルザークやシューマンのピアノ五重奏曲は、臨時編成のアンサンブルでもわりとうまくいくのですが、ブラームスのピアノ五重奏曲は常設のクァルテット+ピアノのようなスタイルで演奏するイメージがあって、やはり音楽的な共通言語を持ち合わせていないと難しいように思います。その点、今回は常設のアンサンブルではありませんが、やはり3年間で培われてきたAGIOの共通言語は確実にあるので、それをもってブラームスに取り組めるのはいいタイミングではないかと。いっぽう、シューベルトのピアノ五重奏曲『ます』は、コントラバスが入った(チェロ)(ヴィオラ/ヴァイオリン)室 内 楽フェスティバルvol.3&宮田 大横 溝 耕一AGIOアージョ
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