左より:イェフィム・ブロンフマン ©Dario Acosta/ヘルベルト・ブロムシュテット ©Paul Yates/レイフ・オヴェ・アンスネス ©Özgür Albayrak/シャルル・デュトワ ©Chris Lee/ラファエル・パヤーレ ©Henry Fair/トゥガン・ソヒエフ ©Marco Borggreve/フィリップ・ジョルダン ©Johannes Ifkovits左より:ヤクブ・フルシャ ©Marian Lenhard/ゲルゲイ・マダラシュ ©Balazs Borocz-Pilvax/下野竜也 ©Shin Yamagishi/山田和樹 ©Zuzanna Specjal/ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン ©Simon van Boxtel/尾高忠明 ©Martin Richardson/HIMARI31回ショパン国際ピアノコンクール優勝者がショパンの協奏曲のいずれかを演奏する。いったいどんな才能が見出されるのか、興味津々。 1月は巨匠への道を着実に歩むトゥガン・ソヒエフが招かれる。Aプロはマーラーの交響曲第6番「悲劇的」。ソヒエフがN響でマーラーを振るのは初めて。マーラーの交響曲のなかでもとりわけ緊密で強靭な第6番をソヒエフはいかに描くのだろうか。 2月は3人の実力者たちがA、B、Cプロを振り分ける。Aプロは現在ウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めるフィリップ・ジョルダン。得意のワーグナーの楽劇《神々のたそがれ》からの3曲で真価を発揮する。「ブリュンヒルデの自己犠牲」ではメトロポリタン・オペラ他で活躍するソプラノのタマラ・ウィルソンが共演する。Bプロはヤクブ・フルシャが再登場し、ブラームスのセレナード第1番他を指揮。今季よりロイヤル・オペラ音楽監督を務める多忙のフルシャを日本で聴ける機会は貴重だ。Cプロはゲルゲイ・マダラシュ。創立100年特別企画「邦人作曲家シリーズ」と銘打たれ、N響生みの親である近衛秀麿編曲によるムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」をとりあげてくれる。これは驚き。 4月のCプロも「邦人作曲家シリーズ」。下野竜也指揮により外山雄三の「管弦楽のためのディヴェルティメント」、伊福部昭の「交響譚詩」が演奏される。日本と縁のあるプロコフィエフとブリテンも取り上げられ、プログラミングの妙が光る。 5月のBプロでは先頃ベルリン・フィルへのデビューで話題を呼んだ山田和樹が登場する。「邦人作曲家シリーズ」の一環として、山田一雄の小交響詩「若者のうたへる歌」、須賀田礒太郎の交響的序曲、ヒンデミットの交響曲「画家マチス」他を指揮。21世紀のヤマカズの指揮で元祖ヤマカズを聴けるとは! 6月はヤープ・ヴァン・ズヴェーデン、ステファヌ・ドゥネーヴ、尾高忠明が指揮台にのぼる。CプロではN響初登場のHIMARIが尾高とシベリウスのヴァイオリン協奏曲で共演する。こちらもベルリン・フィルにデビューを果たしたHIMARIの出演とあって注目度は高い。 多彩なラインナップがそろった99年目のN響。今季も数々の名演に出会えることだろう。□ N響ガイド0570-02-9502 https://www.nhkso.or.jp※各公演のプログラムや発売日等の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。
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