コンサートギャラリーNew Release Selection新譜情報BooksぶらPAL海外公演情報今月の注目公演横山幸雄 ©ZIGEN©三好英輔左より:林 周雅、長田健志蟹江慶行、岸本萌乃加8/1(金)19:00 サントリーホール ブルーローズ(小)8/7(木)18:00 東京/スタジオ・コンチェルティーノ8/27(水)19:00 札幌コンサートホール Kitara(小)8/2(土)13:30 札幌/ザ・ルーテルホール8/24(日)17:30 としま区民センター(小) 他8/12(火)19:00 東京オペラシティ コンサートホール8/30(土)14:00 横浜/フィリアホールほのカルテット 第1回 定期演奏会TAMA音楽フォーラム 第36回「クァルテット・ベルリン・トウキョウ演奏会」田代慎之介(ピアノ)121文:近松博郎掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。周防亮介©JUNICHIRO MATSUOイリヤ・ラシュコフスキー柴田高明はカッセル音楽院でマンドリンを専攻し、欧米の国際音楽祭等における招待演奏を重ねるとともに多くの後進を育ててきた実力者だ。今回はCD『無伴奏マンドリンの世界』の発売記念リサイタルを開催。藤倉大をはじめとする日本人作曲家の作品から、クラシックの有名曲、そしてマンドリン音楽の大家ラファエレ・カラーチェ(1863~1934)の前奏曲まで、多彩な音楽で楽器の奥深い魅力を伝えてくれる。横山幸雄(指揮・ピアノ)とパシフィックフィルハーモニア東京は、昨年8月にベートーヴェンのピアノ協奏曲第1、2、4番で共演し、洗練された演奏を聴かせてくれた。今年は5つのピアノ協奏曲の掉尾を飾る第5番「皇帝」と、唯一の短調である第3番で、ともに作曲者が精神的な危機を乗り越えた中期の傑作。生誕250年記念ピアノ・ソナタ全32曲連続演奏会以降、ますますベートーヴェンへの理解を深める横山の弾き振りに注目したい。近年注目を集めているヴァイオリニスト周防亮介は、昨年フィリアホールでイザイらの無伴奏作品を見事に演奏して好評を博した。今回はロシア出身のピアニスト、イリヤ・ラシュコフスキーとともにブラームス、シューマン、プロコフィエフらの作品に挑む。二人は今年、オール・ベートーヴェン・プログラムを各地で披露しているさなかで、相性の良さは折り紙付き。話題の躍動感あふれる演奏を確かめる絶好の機会だ。東京藝術大学在学中の2018年に結成され、目覚ましい活躍を続ける若手弦楽四重奏団「ほのカルテット」が新たな船出となる第1回定期演奏会を開催。サントリーホール室内楽アカデミーで研鑽を積んだ彼らがハイドン、ベートーヴェンらの王道作品を並べたプログラムは、腰を据えてこのジャンルに携わっていこうという確たる決意表明とも受け取れる。新時代の本格派カルテットの記念すべき公演をぜひ見届けたい。国内外の実力派演奏家を招き、定期的な室内楽セミナーを開催しているTAMA音楽フォーラム。8月は、2011年に結成され、翌年のミュンヘン国際コンクール弦左より:守屋剛志、松本瑠衣子楽四重奏部門におアルバロ・カステロ、ディミトリ・パヴロフける特別賞受賞を皮切りに、世界中のコンクールで優勝・入賞を重ねるクァルテット・ベルリン・トウキョウが登場。ハイドンが完成させた最後のカルテットの一つであるop.77-1ほか、濃密な作品群でこのジャンルの神髄を存分に聴かせてくれるはず。ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしてのリストを代表する作品集ともいえる「超絶技巧練習曲」。その全12曲を一夜で弾き切るのはいかなる奏者にとっても大変な挑戦であるに違いない。本公演はリスト音楽院に学び、長らくハンガリー音楽を追究してきた巨匠・田代慎之介による真っ向勝負のリサイタルだ。単なる技巧にとどまらぬ1曲1曲の豊かな音楽性をどのように描き出してくれるか、リスト・ファンならずとも必聴だ。柴田高明(マンドリン)CD『無伴奏マンドリンの世界』発売記念パシフィックフィルハーモニア東京特別演奏会 ベートーヴェン・ツィクルス Vol.2周防亮介(ヴァイオリン) & イリヤ・ラシュコフスキー(ピアノ)月の8
元のページ ../index.html#124