eぶらあぼ 2025.6月号
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コンサートギャラリーNew Release Selection新譜情報BooksぶらPAL海外公演情報今月の注目公演田中祐子 ©sajihideyasu©T.ZYDATISS村松稔之長原幸太 ©井村重人1176/14(土)15:00 秋川キララホール6/15(日)14:00 すみだトリフォニーホール6/21(土)15:00 フェニーチェ堺 大スタジオ6/10(火)19:00 東京文化会館(小)6/14(土)15:00 広島/はつかいち文化ホール ウッドワンさくらぴあ(小)市川市文化会館 開館40周年記念祝祭管弦楽団 スペシャルコンサート6/15(日)15:00 市川市文化会館文:近松博郎1999年生まれのヴァイオリニスト・荒井里桜のリサイタル。2018年の日本音楽コンクールで第1位に輝き国内外の主要オーケストラとの共演を重ねるほか、伊藤 恵荒井里桜すでにCDもリリー©武藤 章©AMUSE Photo Takahiro Sakaiスしている期待の若手だ。日本を代表するピアニストの一人である伊藤恵との共演により、日欧で学んだ成果を存分に発揮してくれるはず。演目には肩ひじ張らずに楽しめる作品も含まれ、硬軟使い分けて聴き手にアプローチできる姿勢は好印象だ。1963年の創立以来、各種の演奏会、レコーディングから音楽鑑賞教室等の活動を通じて日本の吹奏楽界をリードしている東京吹奏楽団。今回も吹奏楽の王道作品から、天才フルートデニス・ブリアコフ奏者として名を馳せるロサンゼルス・フィル首席奏者のデニス・ブリアコフを迎えるハチャトゥリアンの協奏曲(山口尚人編)、そして気鋭の作曲家・小田実結子による出羽三山を題材にした2022年の話題作等、聴きどころが満載だ。指揮は原田慶太楼。2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールに続き、昨年はブルージュ国際古楽コンクールでも第1位に輝いたトマシュ・リッテル。昨年3月には18世紀オーケストラの日本公演に登場し名演を楽しませてくれたのも記憶に新しい。今回はショパンに先行するポーランド人作曲家・レッセル(ca.1780~1838)にモーツァルト、ベートーヴェンを並べ、古典派ピアノ作品の変遷と広がりを精緻に描き出す。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。原田慶太楼宗教曲から現代日本歌曲まで幅広いジャンルを取り上げて高い評価を得ているカウンターテナーの村松稔之。古楽団体「プロムジカ使節団」を主宰するチェンバロ奏者の圓谷俊貴、同団首席チェロ奏者の山本徹という心強い盟友たちと共演する意欲的なリサイタルだ。戦禍を避けてイタリアからアメリカに渡ったカステルヌオーヴォ=テデスコ(1895~1968)の歌曲から正統派ドイツ・リートまで、多彩な作品を味わえる。広島県・はつかいち文化ホールが魅力的なプログラムを発信し続けている。プロ奏者が集まり2020年4月に正式発足した「はつかいち室内合奏団“SA・KU・RA”」は、ホールを拠点とした演奏と若手への指導によって地域に根差した活動を行う。今回は広島県出身で今年4月にN響第1コンサートマスターに就任した長原幸太を迎え、エルガーらの名作を披露。純粋に楽しみ、かつ学ぶことの多い好企画といえるだろう。地域の公共ホールによる秀逸な公演が続く。2022年の市川市文化会館リニューアル記念演奏会が出発点となり、弦楽公演と吹奏楽公演へと受け継がれて、ホール開館40周年を記阪田知樹 ©Ayustet念した今回の大型企画に結実。ホルン奏者の福川伸陽がプロジェクトリーダーを務め、指揮者の田中祐子のもとにプロオケのメンバーを中心とした58名が一堂に会する。人気のピアニスト阪田知樹も加わる贅沢な公演は必聴のイベントとなること間違いない。村松稔之(カウンターテナー)「じしゅコン」 Vol.4 ~歌曲との新たな出逢い~はつかいち室内合奏団“SA・KU・RA”演奏会2025荒井里桜(ヴァイオリン)~伊藤 恵(ピアノ)を迎えて東京吹奏楽団 第71回定期演奏会トマシュ・リッテル(フォルテピアノ)月の6

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