eぶらあぼ 2025.4月号
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コンサートギャラリーNew Release Selection新譜情報BooksぶらPAL海外公演情報今月の注目公演出口大地©hiro.pberg_berlin猪居亜美©Yusuke Ozawa大坪純平クリストフ・コワン1314/11(金)19:00 ルーテル市ヶ谷ホール4/26(土)14:00 神奈川/フィリアホール4/13(日)14:00 王子ホールパシフィックフィルハーモニア東京 特別演奏会 名曲コンサート4/6(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール小林菜美(ソプラノ)ヴォルフ-フェラーリ ザンドナイとその時代作曲家の秘密 第21回猪居亜美 & 大坪純平(以上ギター)4/23(水)13:30 かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール文:近松博郎掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。小澤洋介鈴木雅明 ©Marco Borggreve近年勢いに乗る若手指揮者・出口大地がパシフィックフィルハーモニア東京の指揮台に初登場。フランスとロシアの華やかな名曲集を奏でる。リムスキー=南 紫音コルサコフやストラ©Shuichi Tsunodaヴィンスキーが音楽化した物語を鮮やかに描き出してくれるだろう。さらに実力派ヴァイオリニスト南紫音をソリストに迎えてのショーソン他共演曲では抒情的な表現の深みも味わえるはず。多彩な管弦楽の魅力を濃縮したプログラムに期待が高まる。本格的な生演奏ではなかなか聴けない近代イタリア歌曲が並ぶ貴重な公演。E.ヴォルフ=フェラーリ(1876~1948)の「4つのリスペット」はオペラの名場面を抜粋したかのように多彩な歌曲集である。R.ザンドナイ(1883~1944)の「6つのメロディーエ」は身近な動植物や風景を題材として劇的に歌い上げる。これら歌曲と各種オペラを自在に渡り歩けるのは経験豊かな小林菜美ならではだろう。ピアノは寺嶋陸也。かつしかシンフォニーヒルズの「作曲家の秘密」第21回は、現代ギター音楽の巨匠、レオ・ブローウェルの特集。彼の作品には故国キューバの民俗色から西洋現代音楽の影響まで多様な要素が流れ込む。今回は、同名映画のために書かれた「11月のある日」やアレンジ作品「キューバの子守唄」など哀愁漂う有名曲が中心。国内外で活躍する猪居亜美と大坪純平の演奏でギターの深く豊かな音色を存分に味わえる。熟練のチェリストの演奏を心ゆくまで味わえる公演だ。小澤洋介はザルツブルク室内オーケストラの首席奏者を務める傍ら、ソリストやアンサンブル奏者として欧米各地で演奏三輪 郁活動を行なってきた。バッハ、シューベルトの古典的作品とショスタコーヴィチの近代的なソナタを組み合わせたプログラムには、幅広い視野で活躍してきた小澤のセンスが光る。ウィーンで研鑽を積んだピアニスト三輪郁との共演にも期待は大きい。今年1~2月にもヨーロッパ・ツアーを成功させ、世界的な古楽演奏団体としての評価をますます高めているバッハ・コレギウム・ジャパン。同楽団による彩の国さいたま芸術劇場での「マタイ」公演は6年ぶり11回目となる。今回は注目の若手テノール・吉田志門が福音史家を務め、イエスの受難を軸とした壮大な音楽劇を織り上げる。指揮は音楽監督の鈴木雅明。この最高級の演目は地元ファンならずとも必聴だ。ソロ活動に加え、アーノンクールやサヴァールらの古楽アンサンブルとも共演を重ねてきたピリオド楽器の巨匠クリストフ・コワン。J.ヴェルフル(1773~1812)、I.モシェレス(1794~1870)という、ベートーヴェンと関わった作曲家の珍しいチェロ・ソナタを並べたのが特筆に値する。金子陽子が弾くフォルテピアノは1820年頃にインスブルックで製作されたオリジナル。徹底したこだわりで作品の神髄を聴かせる。小澤洋介(チェロ)バッハ・コレギウム・ジャパンJ.S.バッハ「マタイ受難曲」4/20(日)16:00 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホールクリストフ・コワン(チェロ)with 金子陽子(フォルテピアノ)月の4

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