左より:.マリオ・ヴェンツァーゴ ©読響/オクサーナ・リーニフ ©Oleh Pavliuchenkov/ケント・ナガノ ©Benjamin Ealovega/ハンヌ・リントゥ ©Veikko Kähkönen/エドワード・ガードナー ©Benjamin Ealovega/マキシム・パスカル ©読響左より:ユライ・ヴァルチュハ ©読響/シルヴァン・カンブルラン/鈴木優人 ©読響/尾高忠明 ©読響/山田和樹 ©読響覧会の絵」(ラヴェル編)を中心とした演奏会(7/13, 7/15)では、その色彩美が発揮される曲がずらり。 読響と相性のいい指揮者も、それぞれ興味深いプログラムで登場する。 指揮者/クリエイティヴ・パートナーの鈴木優人は、ストラヴィンスキーの「春の祭典」(26.3/14, 3/15)と、メンデルスゾーン版バッハの「マタイ受難曲」(3/5)を指揮する。彼の得意なレパートリーで、春を迎える3月というシーズンにふさわしい選曲がうれしい。 名誉客演指揮者の尾高忠明は、ブルックナーの交響曲第9番を手堅く聴かせてくれるはず(25.5/27)。山田和樹は、團伊玖磨の歌劇《夕鶴》を演奏会形式で(11/23)。日本人作曲家の作品を果敢に取り上げるヤマカズが、名作オペラにどの方向から光をあてるのか。 そして、名匠マリオ・ヴェンツァーゴの再登場。前回(2023年)の共演では、ブルックナーの交響曲第4番の個性ほとばしった解釈が大きな評判を呼んだ。今回も同じ作曲家の交響曲第7番(26.2/4)。望月京によるヴァイオリンと管弦楽のための新作(世界初演 独奏:諏訪内晶子)と組み合わされるのも楽しみだ。 来シーズンは、初共演となる指揮者にも要注目だ。 2021年に女性として初めてバイロイト音楽祭の指揮台に立ったオクサーナ・リーニフ。ブラームスのピアノ協奏曲第1番(独奏:ルーカス・ゲニューシャス)とベートーヴェンの交響曲第5番というプログラム(25.4/16)は、オペラ指揮者として評判の才人に、ドイツのシンフォニックな作品を振ってもらうという趣向が心憎い。バルトークの「中国の不思議な役人」を中心とした公演(4/21)にも期待だ。 最大のサプライズは、ケント・ナガノの登場だろう。マーラーの交響曲第7番(9/25)、そしてシューベルトの「グレイト」交響曲(9/21)と、大曲をガッツリ披露してくれる喜び。読響がどんな音を出してくれるのか、待ち遠しい限りだ。 ともに実力派のハンヌ・リントゥとエドワード・ガードナーも読響初登場。リントゥのシベリウスやサーリアホのプロ(11/27)、ガードナーのブラームスの交響曲第1番(10/25, 10/26)も聴き逃せない。 年末のベートーヴェン「第九」公演には、フランスの異才マキシム・パスカルが指揮台に立つ。こうした意外性も読響の魅力の一つといっていいだろう。31□ 読響チケットセンター0570-00-4390 https://yomikyo.or.jp※各公演のプログラムや発売日等の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。
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