eぶらあぼ 2024.12月号
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Kaeko Mukoyama/チェロ©大窪道治Information清水和音 × 松田理奈 × 向山佳絵子 〜偉大な芸術家の思い出に〜2025.1/26(日)15:00 浜離宮朝日ホール曲目/シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 op.99 D898   チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」 イ短調 op.50■ 朝日ホール・チケットセンター03-3267-9990 https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/31違うし、本番中もみなさんの音をもっと楽しめるようになりましたし」。 「佳絵子さんは楽器を鳴らす能力が随一で、圧倒的な音をもっている。30年以上前から知っているけれど、相変わらず天才すぎて。理奈さんはいつもナチュラルで、自然に音楽と対峙できる良さがある。ちょっとしたニュアンスも気が利いているし。ふたりともアンサンブル能力が最高だから」と清水は称える。 「和音さんはなんでもできる人。すごくダイナミックでもあり、すごく繊細でもあって、両方をもち合わせている」と向山。「ピアノなのに弦楽器の響きと、向こうからきれいにハモってくれるのも心地よい」と松田も言う。 プログラムには、シューベルトのピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 D898と、チャイコフスキーの「偉大な芸術家の思い出に」イ短調というジャンル屈指の名曲が組まれている。 「ピアノ・トリオは大作が多いし、長い曲が多い。そのなかでいちばんディープなチャイコフスキーと、さわやかなシューベルト。色合いの正反対のものを選んだ」と清水。 シューベルトは3人で最初に共演した曲でもある。 「個人的に大好きな曲。チェリストにとっては理不尽なくらい難しいから、『やってくれますか』とまずお伺いを立てるんだけど、佳絵子さんは大丈夫だから、事後報告で決めました」と清水は笑う。 「シューベルトは意外に弾きにくくて、弦楽器の都合にはうれしくない」と向山も言う、「そして、音のつくりはシンプルで、すごく繊細な表現が必要になってくる。シンプルなものをどういう表現で攻めていくのか、という楽しみがあります」。 「チャイコフスキーは、3人では足りないような音楽をコンパクトにトリオにした感じ。名人芸をぶつけるような良さがあって、3人ともコンチェルトを弾いている感じになれるのが面白い」と清水。 「シューベルトに比べたら自由度が増すし、それこそ駆け引きが楽しいようなつくりになっているから」と向山も言う。 「悲しい、辛いという叫びの部分と、そこを通り越した後の願いや祈りも入っている曲だと思います。どういう度合いの気持ちで行くかは、合わせてみての楽しみ」と松田は語る、「浜離宮朝日ホールは最適のサイズで、弾きやすいし、聴きやすい。客席で聴いても、響きのバランスが良いですね。人間がちょっと見える距離というか。アンサンブルの最中の人間模様がとくにトリオは楽しいから、このホールで演奏できて、とてもしあわせです」。16年ぶりにこの3人で挑むシューベルト晩年の傑作向山佳絵子

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