61Interview横坂 源(チェロ)信頼するピアニストと行う、満を持してのリサイタルがなかったのですが、2015年に再会し 第一線で活躍を続けるチェリスト・横坂源が、11月に紀尾井ホールでリサイて以来、定期的に共演しています。一緒タルを行う。活動も25年に及ぶ彼をに弾くとエネルギーをもらえますし、として、自ら企図した(自主)リサイタルにかく響きが豊か。それはまるで往年を開くのは「今回が初」。それほど力の巨匠の世界です。レガートの奏法等が入っている公演だ。も美しく、細やかさと豪快さを兼ね備 「信頼するピアニストの沼沢淑音さんとえてもいます」東京でリサイタルをしたいとの思いと、 なかでもラフマニノフのソナタには桐朋学園の高校時代から度々演奏して彼の存在が欠かせない。 「沼沢さんは自身学んだロシアの音楽きたいわばホームである上に、一流の音がとにかく素晴らしい。特に音の響き楽家が大勢出演している紀尾井ホーやイメージがラフマニノフに合っていルでコンサートをしたいとの思い、この2つが相まって開く公演です」て、彼から学ぶこともたくさんありま プログラムは、R.シュトラウス、シュニす。しかもこの曲は再会直後、本番があるわけでもなく、最初に2人で音を出トケ、ラフマニノフの各ソナタが並ぶしてみた実質的な出発点であり、共に分厚い内容。 「小品等を入れずにソナタを3つ揃え育みながら深めてきた作品。ゆえに満ることの良さを生かしたい、またそのを持しての思いで最初に選びました」方が集中しやすいと考えました。R.シュ 各曲に関しても独自のイメージをトラウスとラフマニノフのソナタは沼持っている。 「ラフマニノフのソナタは精神的に苦沢さんと何度も演奏してきた曲なので、その成果、すなわち1つの集大成をしんだ彼がピアノ協奏曲第2番で復活した直後に書いた作品。この曲にもそこのホールで披露できればと。シュニうした苦しみの時間や闇の部分が多くトケのソナタは初のレパートリー。こあります。でもそこに光が見える瞬間こで新たな挑戦もしたいですし、ロマンティック過ぎない曲を1つ入れた方がとても美しく、そのコントラストが魅力です。R.シュトラウスのソナタは若がバランスが良いだろうとの考えで選い頃の作品ですが、彼が先天的に持つ曲しました」 つまり今回は沼沢との共演が大きなポイントだ。 「彼は高校の同級生。卒業後は接点めの変奏曲」を取り上げることで、新ウィーン楽派のピアノ曲を俯瞰する内容だ。近藤の卓越した技巧と知的なアプローチが、彼らが生きた時代を映し出す。さらにシェーンベルクがアメリカ移住後に作曲した「ナポレオンへのオード」が興味深い。馬場武蔵の指揮で、松平敬が痛烈な批判を含むバイロンの長編詩を語り、佐藤まどか、辻愛結実、衛藤理子、河野文昭の弦楽四重奏にピアノが加わる。独裁者ヒトラーへの批判を重ね合わせたと言われる激烈で刺激的な作品だ。横坂 源 チェロ・リサイタル 11/30(土)14:00 紀尾井ホール問 カジモト・イープラス050-3185-6728 https://www.kajimotomusic.com華やかさや切れ味の良さがあると同時に、後期作品のような退廃的で崩れゆく部分がすでに備わっています。特に第2楽章はそう。シュニトケのソナタは前後の曲との対照が妙味。ただ初めてなので本番の表現にご期待ください」 なお公演に合わせてR.シュトラウスとラフマニノフのソナタを収めたCDもリリースする予定。期する思いのこもったこのリサイタルが本当に楽しみだ。取材・文:柴田克彦文:柴辻純子©Sotaro Goto10/30(水)19:00 東京文化会館(小)問 東京コンサーツ03-3200-9755https://www.tokyo-concerts.co.jp近藤伸子 20世紀のピアノ曲 IX −シェーンベルク再考−新ウィーン楽派のピアノ曲の系譜をたどって シュトックハウゼンをはじめ現代音楽のスペシャリストとして知られ、バッハやベートーヴェンにも系統立てて取り組み、その成果が高く評価される近藤伸子のリサイタルシリーズ。今回は、今年生誕150年を迎えたシェーンベルクにフォーカスする。 シェーンベルクが20歳で書いたロマンティックな初期の作品から、無調を経て12音技法に至るまでの創作の変遷を辿る。同時に来年が生誕140年のベルク「ピアノ・ソナタ」やウェーベルンの12音技法による「ピアノのた
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