eぶらあぼ 2024.09月号
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東京オペラシティ特別演奏会 9/20(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール第400回 横浜定期演奏会 9/21(土)17:00 横浜みなとみらいホール問 日本フィル・サービスセンター03-5378-5911 https://japanphil.or.jp楽家に与える称号「リクスペルマン」を18歳で与えられた逸材。そしてピアノとアコーディオンでアンサンブルをまとめ上げるニコライ・ブスクは、作編曲家やジャズ・ミュージシャンとしても引っ張りだこの存在だ。 デンマークが生んだ大作曲家ニールセンを敬愛し、クラシックに裏打ちされた技術で伝統音楽にアプローチする彼らの音楽は、知的にソフィスティケイトされていながらも心に触れるあたたかみがある。「ドリーマーズ・サーカス」という名6810/25(金)19:00 渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール問 プランクトン03-6273-9307 https://plankton.co.jp他公演10/19(土) 船橋市民文化創造館(きららホール)(047-423-7261)10/20(日) ハーモニーホールふくい(小)(0776-38-8282)10/23(水) 王子ホール(03-3567-9990)10/24(木) 山形県郷土館 文翔館 議場ホール(023-635-5500)10/26(土) 所沢市民文化センターミューズ マーキーホール(04-2998-7777)カーチュン・ウォン ©Ayane Satoフィルがこれまで多くの名指揮者と共演してきた大切なレパートリーである、チャイコフスキーの交響曲第4番。堂々たるファンファーレに始まり、起伏に富んだ美しいドラマが展開するこの曲から、気鋭指揮者の細やかなタクトで、どんな新しい魅力が引き出されるのとおり、聴き手のイマジネーションをどこまでも広げてくれることだろう。ゲルハルト・オピッツ ©HT/PCMのだろうか。首席指揮者として2シーズン目を迎え、より親密になったオーケストラとの関係にも注目したい。 生のオーケストラをコンサートホールで聴く醍醐味をたっぷり楽しめるうえ、伝統の継承も目の当たりにできる特別な演奏会に期待できそうだ。©Søren Lynggaard Andersen文:原 典子カーチュン・ウォン(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団シェフ待望、ドイツ・ピアニズムの系譜に連なる巨匠との共演が実現!文:高坂はる香 新シーズンの始まりとなる9月、日本フィルハーモニー交響楽団が、首席指揮者カーチュン・ウォンとともに、壮大なスケールを持つ二つの名曲を取り上げる。 まず、カーチュンが共演を切望していたという名手、ゲルハルト・オピッツをソリストに迎えて披露するのは、ブラームスのピアノ協奏曲第2番。オピッツはドイツで生まれ育ち、20世紀の巨匠、ヴィルヘルム・ケンプの教えを受けた、ドイツ・ピアノの正統派の流れをくむピアニストとして知られる。風格があり、確かな説得力とともに語りかけ、またあたたかく重厚な音色を持つ彼のピアノは、荘厳さと華やかさにあふれるブラームスの世界を存分に再現してくれるだろう。ドイツ音楽の真髄を探究し続けてたどりついたその音楽は、シンガポール生まれのカーチュン、そして日本フィルにも多くのインスピレーションを与えるに違いない。 そして後半で演奏されるのは、日本ドリーマーズ・サーカス北欧の伝統音楽×クラシックが織りなす新感覚のサウンド クラシックの室内楽の世界では実力ある次世代アンサンブルが次々登場しているが、北欧伝統音楽シーンでひときわ熱い注目を集めているのがデンマークのドリーマーズ・サーカス。スタジオジブリの宮崎駿や、ゲーム音楽で知られる作曲家の光田康典など、日本のクリエイターからも愛される彼らが、10月に全国6ヵ所で来日公演を行なう。 ドリーマーズ・サーカスが若くして「最高峰」と言われる理由は、それぞれが超一流のミュージシャンである3人からなるアンサンブルの強度と創造性にある。ヴァイオリンのルネ・トンスゴー・ソレンセンは、コペンハーゲン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務め(現在は退団)、デンマーク弦楽四重奏団の1stヴァイオリンとしても活躍するヴィルトゥオーゾ。シターンなどの撥弦楽器でバンドのリズムを支えるアレ・カーはフィドルの演奏にも優れ、スウェーデンが公式に熟練した伝統音

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