eぶらあぼ 2024.09月号
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38 69人いる部員たちの多くは佐賀学園の演奏に憧れ、あるいは、全国大会出場を目指して入部してきている。 副部長でクラリネット担当の3年生、上田和佳(わか)は昨年の九州大会の記憶をこう振り返る。「出演順で、佐賀学園の前に鹿児島県立松陽高校、活水中学校・高校(長崎)、精華女子高校(福岡)と左より:江下怜来さん、江﨑里桜さん、上田和佳さん、部長の小林佳希さん「ホールを出たら、代表になった学校がキャーッと歓声を上げながら写真を撮っていました。悔しさを噛み締めてその横を通り過ぎました」 悔しい経験をしてきているだけに、特に3年生は高校生活最後のコンクールでリベンジに燃えている。いう全国大会常連校が並んでいたんです。特に、直前の精華女子は『聴かないでおこう』と思っても、待機場所のスピーカーから流れてくる上手な演奏が耳に入って……」 審査の結果、その3校と玉名女子高校(熊本)が代表に選ばれた。 部長でアルトサックス担当の3年生、小林佳希(かの)は終演後の光景をいまでも鮮明に覚えている。♪♪♪取材・文・写真:オザワ部長(吹奏楽作家)悲願の全国大会初出場に向けて佐賀学園のsaga(サーガ)は続く 全日本吹奏楽コンクールは日本中の吹奏楽部にとって夢のステージ。九州支部から出場できるのは4校だ。 佐賀県佐賀市の中心地に位置する佐賀学園高校。吹奏楽部は長年県内トップレベルを維持し、今年も25回目の九州大会出場が決まっている。自由曲は超難曲として知られるベルト・アッペルモント作曲「ブリュッセル・レクイエム」だ。 だが、佐賀学園はまだ全国大会に出たことはない。佐賀県勢では30年以上前に佐賀商業高校が2回出場したことがあるのみ。佐賀県としても、佐賀学園としても、苦い思いが積み重なっている。Vol.25 佐賀学園高等学校 吹奏楽部

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