eぶらあぼ 2024.8月号
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おろく取材・文・写真:オザワ部長(吹奏楽作家)♪♪♪38奏でる曲だ。富田先生は選曲の理由をこう語る。「せっかく島を出て内地に行くので、沖縄の高校らしく沖縄の音楽を入れられたらと思い、選曲しました」 富田先生は2023年度から小禄高校吹奏楽部を指導。今年度が2年目だ。 ホルン担当で副部長の3年生、「ナナミー」こと渡久地七海(とぐちななみ)は言う。左より:榊結已さん、富田亮先生、渡久地七海さん「亮先生は第一印象は怖そうだったけど、実際はめっちゃ優しい人でした。うちの部活は自分に自信がない子が多いんですけど、先生が個人やパートを丁寧に指導してくれたり、楽しく合奏をしてくれたり沖縄県立小Vol.24 禄高等学校吹奏楽部限界を越えていけ!小禄高校38人の夢の道「それじゃあ、やってみるよ。せーの!」 顎髭を蓄えた顧問の富田亮先生が指をパチンパチンと鳴らしてカウントを取り、指揮棒を振る。目の前に座った38人の部員たちが楽器を奏で始め、音楽室に吹奏楽の響きが広がった。 演奏されたのは、有名な沖縄民謡のひとつ、《てぃんさぐぬ花》だ。「てぃんさぐぬ花」とはホウセンカのことで、優しく美しいメロディは県外でも愛されている。 沖縄県那覇市にある沖縄県立小禄高校。吹奏楽部は昨年11月に行われた沖縄県高等学校総合文化祭で県代表に選ばれ、8月上旬に岐阜県で開催される第48回全国高等学校総合文化祭(総文祭)に出場することが決まっている。 披露するのは、真島俊夫作曲の2つの作品、《ベイ・ブリーズ》と《五つの沖縄民謡による組曲》だ。《五つの沖縄民謡による組曲》には、《てぃんさぐぬ花》のほかに《いったーあんまーまーかいがー》《芭蕉布(ばしょうふ)》《安里屋(あさとや)ゆんた》《谷茶前(たんちゃめ)》という民謡が登場する。沖縄ならではの音階やリズムを吹奏楽の演奏で

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