eぶらあぼ 2024.8月号
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26ストラーダ、ポペルカ、メナといった上昇組、スロボデニューク、シュレキーテ、ペルトコスキ等の気鋭まで、これまでになく多様な顔ぶれ。ソリストもピアノのグリモーや藤田真央、ホルンのバボラークほか、挙げ切れないほど多士済々だ。 さらには、重厚で長大な本格作を存分に味わうAプロ、サントリーホールでの豊かな響きと繊細な音作りを楽しむBプロ、交響曲や舞台音楽の“粋”を堪能するCプロと、シリーズの特色が打ち出され、お好みで選択できる。 では、月ごとに見ていこう。9月はルイージがブルックナーの交響曲第8番で幕開けを飾る。通常の改訂稿より長い「1887年初稿版」を使用する今回は、作者が描いた最初の姿を生体験する貴重な機会だし、ドラマ性に長けたルイージの表現にも注目が集まる。また、正指揮者・尾高忠明がかつて英国NHK交響楽団 ©NHKSOファビオ・ルイージ ©NHKSO文:柴田克彦2024-25シーズンの聴きどころすべてが多彩な世界トップクラスのラインナップ 2026年の創立100周年に向けて充実度を増すNHK交響楽団。2024-25シーズンの定期公演も、3年目を迎える首席指揮者ファビオ・ルイージを軸にした、魅惑のラインナップが用意されている。 最大の話題は、25年5月オランダにおける「マーラー・フェスティバル」にベルリン・フィル等の世界的楽団とともに参加すること。演目の交響曲第3番はAプロ、第4番はBプロで欧州出発前に披露されるので、耳に焼き付けておきたい。 また、Bプロが木曜・金曜開催、Cプロが“休憩ありで2時間程度、金曜は7時開演”に変更され、特に大曲やソリストの出演が増える後者は充足感がアップする。 指揮者は、ルイージの他、現役最高齢97歳の桂冠名誉指揮者ブロムシュテット、名誉指揮者P.ヤルヴィ、大御所フェドセーエフ、次代のリーダー格ソヒエフといったお馴染みの名匠から、オロスコ・エOrchestra FocusNHK交響楽団 定期公演

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