eぶらあぼ 2024.7月号
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♪♪♪拡大版はぶらあぼONLINEで!→ぱんだウインドオーケストラブラスで輝け、未来に羽ばたけ!6/30(日)15:00 めぐろパーシモンホール■ めぐろパーシモンホールチケットセンター03-5701-2904https://www.persimmon.or.jpをしたい。トランペットが仕事になったらいいな』と思ったのが、プロを目指したきっかけです」 小学校入学前にプロ志願という早熟ぶり。上野さんも「それはすごい!」と驚いていた。 上野さんは小学校と中学校で吹奏楽部に所属していたが、ソロプレイヤーの印象が強い児玉さんも小学校で金管バンドに入り、釧路の中学校では吹奏楽部に所属して吹奏楽コンクールにも出場したのだという。 「小6で初めてソロリサイタルをやってからいろいろなコンサートに出演してきて、全部思い出に残っているんですけど、いちばん印象深いのは中1の吹奏楽コンクールです。結果は地区大会を抜けられなかったんですけど、《展覧会の絵》のソロを何ヵ月も練習して本番に臨んだことが忘れられません」 児玉さんは、10歳以降に出場したすべてのソロコンクールで第1位や最高賞を受賞し、これまで群馬交響楽団、東京佼成ウインドオーケストラ、東京フィルハーモニー交響楽団など数多くのプロ楽団と共演してきた。 そして、今回は満を持して児玉さんが「憧れの存在だった」という上野さんとぱんだウインドオーケストラとともにステージに立つ。演奏曲は人気作曲家吹奏楽部で演奏中の児玉隼人さん 現在は釧路から関東に拠点を移している児玉さんだが、通っている公立中学校でも吹奏楽部に所属しているそうだ。フィリップ・スパークの《トランペットと吹奏楽のための「マンハッタン」》だ。 児玉さんはこう語る。 「リズミカルなところもあったり、歌うところもあったり、吹奏楽と一緒に演奏することで輝く曲だと思います。ぱんだの皆さんと一緒にやれるのが本当に楽しみです」 児玉さんと同様に、上野さんも初共演に期待を膨らませている。 「児玉君の音はグラデーションがあり、歌っているかのように聞こえますね。《マンハッタン》は僕らにとっても初めての曲。児玉君と一緒にやることでどんな景色が見えるのか楽しみですし、新しい自分の音に出会えるかもしれない、とワクワクしています」 コンサートでは特別企画として、ぱんだウインドオーケストラが目黒区の区立中学校の吹奏楽部とアルフレッド・リード《音楽祭のプレリュード》など2曲で共演する。児玉さんにとっては、まさに同世代だ。 「同じ中学生の演奏を見るのも楽しみですし、僕自身もトランペットの演奏で吹奏楽部の皆さんをびっくりさせられたらいいなと思っています。お客さんにはいまの初々しい自分が奏でる音、音色の多さ、トランペットという楽器の魅力などに注目してもらいたいですね」 上野さんと児玉さんというふたりの天才プレイヤー、そして、ぱんだウインドオーケストラの化学反応が期待されるコンサート。そこから生まれる音楽は、吹奏楽や管楽器の魅力、可能性をさらに広げるものになることだろう。41

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