4/28(日)~5/6(月・休) 軽井沢大賀ホール問 軽井沢大賀ホールチケットサービス 0267-31-5555https://www.ohgahall.or.jp※各公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。60北山クラシック倶楽部2024 結成20周年記念日本ツアー ヴォーチェ弦楽四重奏団節目を迎える実力派クァルテットが届けるモダンなパリの香り オリンピックイヤーのパリから、結成20周年となるヴォーチェ弦楽四重奏団が待望の来日を果たし、得意とするフランス音楽プログラムでツアーを開催する。パリ国立高等音楽院で学んだ4人が創始した同楽団は、ジュネーヴ、ボルドーなどの主要コンクールで入賞後、さまざまな巨匠たちとの共演を重ね、世界各地で活発な演奏活動を展開。2008年の初来日以来、日本のファンにもその洗練されたアンサンブルの魅力を発信してきた。 今回のツアーのプログラムはパリ五輪イヤーにふさわしく、フランス近代音楽をメインに据えたフレンチ・コレクションである。6月12日、京都コンサートホール アンサンブルホールムラタでの演奏会では、ドビュッシー、ラヴェルの両作曲家が唯一書いた弦楽四重奏曲が選曲された。どちらも音色の魅力と端正な構成美に彩られた名曲だけに、ヴォーチェ弦楽四重奏団がどのように表現するのか、楽しみだ。左:辻 彩奈 右:阪田知樹 ©Ayustet 4月28日から5月6日にかけて「軽井沢大賀ホール2024春の音楽祭」が全6公演にわたって開催される。注目公演を挙げたい。 まずは「辻彩奈 & 阪田知樹 デュオ・リサイタル」(4/29)。2022年の全国ツアーでも好評を博したデュオが、シューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番他のロマン派プログラムを披露する。スケールの大きな演奏で作品の核心に迫る辻と、驚異的な技巧と知性を併せ持つ阪田。このデュオは熱い。 阪哲朗指揮東京フィル(5/3)は牛田智大をソリストに迎えて、モーツァルト阪 哲朗 ©Florian Hammerich牛田智大 ©Ariga Terasawaのピアノ協奏曲第20番とブラームスの交響曲第2番などを演奏する。ブラームスの自然賛歌ともいうべき交響曲第2番は軽井沢にぴったり。 軽井沢チェンバーオーケストラ(5/4)は若き名手たちによるアンサンブル。依田真宣、植村太郎、戸原直、水野琴音のヴァイオリン、田原綾子、朴梨恵のヴィオラ、加藤陽子のチェロ、髙橋洋太のコントラバスで、メンデルスゾーンとブルッフの弦楽八重奏曲を演奏する。メンデルスゾーン作品はこの編成にとっての最高傑作。ブルッフは貴重。 沼尻竜典指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(5/6)は戸田弥生と共演。ブ そして透明な美声で中世・ルネサンスから現代まで幅広いレパートリーを手掛けるメゾソプラノの波多野睦美が客演し、1978年生まれの作曲家イヴ・バルメール編曲のドビュッシーの歌曲〈抒情的散文〉より、声と弦楽四重奏版が歌われる。バルメール自身の作品「風に舞う断片」もプログラミングされており、20世紀から現代までのパリの息吹を感じられる洒脱なコ6/12(水)19:00 京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ問 テレビマンユニオン03-6418-8617 京都コンサートホール075-711-3231https://www.tvumd.com他公演 6/7(金) サントリーホール ブルーローズ(小)(0570-55-0017)6/8(土) 名古屋/Halle Runde(芸文プレイガイド052-972-0430)6/11(火) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール(025-224-5521)6/13(木) 横浜/鶴見区民文化センター サルビアホール(045-511-5711)6/14(金) 武蔵野市民文化会館(小)(完売)※公演によりプログラムは異なります。詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。ヴォーチェ弦楽四重奏団 ©Lyodoh Kaneko沼尻竜典戸田弥生 ©Akira Mutoラームスのヴァイオリン協奏曲、ベートーヴェンの交響曲第8番他を演奏する。雄大なブラームスと軽快なベートーヴェンの組み合せが魅力だ。 さらに「世良公則アコースティックソロライブ」(4/28)や「Concert for KIDS ~0才からのクラシック®~」(5/5)も開催され、多彩な公演が並ぶ。波多野睦美 ©Hal Kuzuyaンサートになるだろう。この他にも全国各地で公演を行い、東京ではサントリーホールのチェンバーミュージック・ガーデンに登場、フィナーレ(6/16、完売)では吉野直子(ハープ)らと共演する。文:飯尾洋一文:伊藤制子軽井沢大賀ホール2024春の音楽祭新緑の季節のリゾート地に旬のアーティストたちが集結
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