eぶらあぼ 2024.4月号
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第655回 定期演奏会〈サントリーホール・シリーズ〉 4/19(金)19:00 サントリーホール〈トリフォニーホール・シリーズ〉 4/20(土)14:00 すみだトリフォニーホール問 新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815 https://www.njp.or.jp7/12(金)19:00、7/13(土)14:00 東京文化会館(小)問 東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 https://www.t-bunka.jpMusic Program TOKYO シアター・デビュー・プログラム 『木のこと The TREE』各界の先端を走るアーティストが共創する悠久の物語51ペヤンヌマキ ©Maiko Miyagawa 子どものためのコンサートというと、本誌で紹介される公演はクラシックが多いが、東京文化会館の「シアター・デビュー・プログラム」の一環として新制作される『木のこと The TREE』は、小学生を対象とした演劇とジャズのコラボレーション作品。 ジャズといっても、本公演の音楽監督・作編曲を務める林正樹はジャズだけに限らず、クラシック、ポップスなどあらゆるフィールドのトップ・アーティストと仕事をしてきたピアニスト・作曲家。どんなステージでも当意即妙かつ繊細な演奏を繰り出す林のピアノは、佐渡 裕 ©Takashi Iijima南 果歩林 正樹いつも静かな存在感を放っている。今回は、書き下ろしの音楽やスタンダードな名曲を、「林正樹グループ」で活動をともにする藤本一馬(ギター)、須川崇志(コントラバス/チェロ)という多彩なバックグラウンドをもった音楽家たちとともに奏でる。 舞台の脚本・演出を手がけるのは、演劇ユニット「ブス会*」を立ち上げ、現代日本を生きる女性たちに焦点を当てた作品を発表してきた劇作家・演小林沙羅 ©NIPPON COLUMBIA曲」をはじめ、独唱のソプラノの小林沙羅とメゾソプラノの林美智子が、清冽な美しい声で音楽を華やかに彩る。千葉県の東葛地区で活動する連合合唱団「One Voiceちば」のフレッシュな歌声や、シェイクスピアゆかりの英国で俳優修業をした、妖精パック役のウエン林 美智子 ©Toru Hiraiwa藤本一馬ツ瑛士の語りにも注目したい。 まさにサントリーホール&トリフォニーホール両シリーズの開幕に相応しい祝祭的なプログラム。楽員とのコミュニケーションも深まりつつあるいま、佐渡の渾身のタクトで喜びに溢れる一体感の強い音楽が作り上げられるだろう。文:柴辻純子文:原 典子ウエンツ瑛士須川崇志 ©鶴田健吾出家・映像監督のペヤンヌマキ。自身が聞いた話にヒントを得て、ある女の子が生まれた年に植えられた大きな木の物語を書き下ろした。人間よりも長い年月を生きる「木の視点」から見た世界を、南果歩、金子清文、古澤裕介の俳優陣と、我妻恵美子によるダンスで描く。「共生」「居続けること」をテーマにしたコラボレーションは、子どもたちの創造性を豊かに広げてくれることだろう。佐渡 裕(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団メンデルスゾーンの筆致が冴える劇音楽を最高のキャストで 新日本フィル音楽監督就任2年目、佐渡裕の新しいシーズンが始まる。佐渡は楽団の活動に加え、すみだ音楽大使として墨田区内中学校等の吹奏楽部やオーケストラの指導など、街とホール、オーケストラをつなぐ活動にも熱心に取り組んできた。新シーズンの定期演奏会は「音楽的対話をさらに追求」と強調する。ハイドン、ベートーヴェン、ブルックナー、マーラー等を指揮する予定で、4月定期は、ベートーヴェンの交響曲第2番とメンデルスゾーンの劇音楽「夏の夜の夢」を組み合わせた。 シェイクスピアの同名の喜劇をもとに作られた「夏の夜の夢」は、メンデルスゾーンが17歳のときに序曲を書き、後年、それに続けて劇付随音楽として完成させた。いたずら好きの妖精パックが惚れ薬を垂らす相手を間違えたり、職人の頭をロバに変えたり、恋の大騒動や右往左往する人間の姿が、表情豊かに溌剌とした音楽で描かれる。トランペットが鳴り響く有名な「結婚行進

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