eぶらあぼ 2024.4月号
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第637回 定期演奏会 4/5(金)19:00 サントリーホール問 読響チケットセンター0570-00-4390 https://yomikyo.or.jp5/3(金・祝) 10:30 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 https://www.japanarts.co.jp3部は「充実の日々と祖国を憂いて光と影の交錯」。このタイトルからも横山の熱意が伝わるが、ソナタ第2番「葬送」やバラード第4番などの内省的かつ熱量の高い作品とともに、パワフルな「英雄」ポロネーズも加わる。第4部は「さらなる高みへ向かって若き円熟の境地」。晩年の名曲「舟歌」や「幻想」ポロネーズなどがラインナップ。どこを切ってもショパンの名曲が顔を出す贅沢な構成だ。各部券と1日通し券がある。ショパンの人生と作品を知り尽くした横山だからこそ提示できる音楽物語にじっくりと耳を傾けたい。46シルヴァン・カンブルラン ©読響ンクール入賞以来、国内楽団の大半に客演して皆を感嘆させている金川真弓。確かな技巧と表現力を持つ実力者が、この難曲をどう弾くのか? 大いに注目される。 そして後半はメシアンの「キリストの昇天」。全4楽章の清澄ながらもカラフルな音楽で、作曲者初期の代表作でもある。ここでは当然、シェフ時金川真弓 ©Victor Marin代に《アッシジの聖フランチェスコ》や「彼方の閃光」等の名演を残した“メシアンの泰斗”カンブルランのベスト・パフォーマンスが発揮される。  1943、38、33年と近い時期の完成作が並ぶ内容は、音楽的な示唆に富んでいると同時に、現世にもこの上なく相応しい。我々はそれにじっくりと耳を傾けたい。文:柴田克彦文:飯田有抄©ZIGENシルヴァン・カンブルラン(指揮) 読売日本交響楽団モダンで精緻な安息への祈り シルヴァン・カンブルランが、また読響に還ってくる。ドイツ人指揮者ヴァイグレのもとで重層的な響きを獲得している同楽団だが、2010~19年に常任指揮者を務め、現在は桂冠指揮者のカンブルランが振ると、往時の精妙な音と音楽が蘇るのが実に興味深い。 今回は4月のシーズン開幕定期への登場。その点にも期待の高さがうかがえる。しかも演目が凝っている。前半はナチスの支配を避けて渡米した東欧作曲家の作品。最初のマルティヌー「リディツェへの追悼」は、ナチスに全滅させられた母国の村へのレクイエムで、抑制された響きや不協和音が重く迫り、最後はベートーヴェンの「運命」の動機が鳴り響くシリアスな音楽だ。次のバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番は、現代的な語法と民俗的な要素を併せ持つモダンで色彩的な作品、作曲者最盛期の傑作としても名高い。独奏は、19年チャイコフスキー国際コ横山幸雄 ピアノ・リサイタル 入魂のショパン Vol.15創作の軌跡を、名曲の調べとともにたどる 横山幸雄がショパン国際コンクールに“日本人最年少”で入賞を果たしたのは1990年。その20年後、2010年のショパン生誕200年メモリアルイヤーに、横山はピアノ独奏曲全166曲を演奏するギネス記録のコンサート「入魂のショパン」を開催した。それからの15年、コロナ禍の数年は公演延期の対応などに翻弄されつつも、「入魂のショパン」は横山のライフワークとして毎年着実に回を重ね、今年で15回目を迎える。 近年の公演では青年期の作品や、晩年の創作といったテーマ性を掲げてきたが、節目となる今年はショパンの少年期から円熟期を4部構成で網羅する。第1部は「天才少年から真の芸術家へ」。故郷ワルシャワを発つ直前に作曲したピアノ協奏曲第1番のピアノ独奏版までを追う。第2部は「パリでの若き日のショパン」。希望に満ちた「華麗なる大円舞曲」や彩り豊かな「24の前奏曲」をプログラミング。第

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