eぶらあぼ 2024.1月号
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2/4(日)15:00 めぐろパーシモンホール(小)問 めぐろパーシモンホールチケットセンター03-5701-2904 https://www.persimmon.or.jp2/23(金・祝)14:00 大田区民ホール・アプリコ問 大田区民ホール・アプリコ03-5744-1600 https://www.ota-bunka.or.jpドを変えて、ルーマニアのエネスクのヴァイオリン・ソナタ第2番。妖しい魅力満点の音楽で、他では聴けない濃密な表現に浸れるはず。3人になる後半は、ロシアのストラヴィンスキー「兵士の物語」(三重奏版)。新古典主義の作風の先駆的な傑作で、トリオ版でその 大田区文化振興協会による「Future for OPERA in Ota,Tokyo」は区民参加型のプログラムで、プロの演奏家と一緒に舞台に立ち、全幕オペラを上演することを目標に2022年にスタートした。スタート年には「オペラ歌手に挑戦! “HALL de SONG♪”」と題するワークショップやミニコンサートが開催されたが、いよいよ24年夏に予定されているオペレッタ《こうもり》全曲日本語訳詞上演に向けて、オペラ合唱団による成果発表会が2月に開かれる。 「TOKYO OTA OPERA コーラス」と名付けられた合唱団は、10月から音楽稽古柴田真郁宮地江奈 ©Yoshinobu Fukaya山下裕賀 ©Yoshinobu Fukaya吉田貴至 ©Satoshi TAKAEを開始。指揮の柴田真郁、ピアノの吉田貴至らの指導のもと研鑽を積んできた。その成果を披露する今回のコンサートは2部構成となっている。第1部は柴田のナビゲーションによる公開リハーサル。ソプラノ宮地江奈、メゾソプラノ山下裕賀の2人のソリストも加わり、普段、合唱団のメンバーがどのような稽古を行っているかを見ることができる。オペラの演奏に興味がある、あるいはオペラがどんな風にして出来上がっていくのかを知りたい左より:毛利文香 ©Sihoo Kim/兼重稔宏 ©Taira Tairadate/イシュトヴァーン・コハーン ©Lakeshore Musicエッセンスを濃縮して楽しめる。最後はやはり、ハンガリーのバルトーク「コントラスツ」。この編成の傑作にして代表作で、しかもコハーンのクラリネットで聴けるのは嬉しい。理想的な曲目と演奏者の組み合わせで、東欧の精髄を堪能する。TOKYO OTA OPERA コーラスという人にとっても貴重な機会となりそうだ。第2部はこれまでに練習した曲の中から数曲を発表。全14回のレッスンで、合唱団がどのように成長したのかを期待したい。また、宮地と山下によるオペラ・アリアや重唱も聴くことができる。 場所は、本番の《こうもり》の会場でもある大田区民ホール・アプリコの大ホール。全席1000円で中学生以下無料と価格もリーズナブルだ。ぜひ気軽に足を運んでいただきたい。文:室田尚子文:林 昌英74Future for OPERA in Ota,Tokyo2023TOKYO OTA OPERA コーラスオペラ合唱団によるミニコンサート(公開リハーサル付き)《こうもり》全幕上演に燃える区民たちの成果披露!毛利文香 + コハーン + 兼重稔宏 東欧をめぐる物語待ち望んだプログラムをインスピレーションあふれる名手たちと 2月の週末、めぐろパーシモンホールの小ホールで、「東欧をめぐる物語」と題したこだわりの演奏会が開かれる。中心となるのはヴァイオリニスト毛利文香。アンサンブル活動も積極的に繰り広げる毛利が“ずっと取り組んでみたかった”という「東欧プログラム」と「ピアノとヴァイオリンとクラリネットのトリオ」のコンサートが、すばらしい顔ぶれで実現する。ピアノは兼重稔宏。ゼフィルス・ピアノ五重奏団メンバーなど室内楽に通じ、多彩な演目に心強い存在となる。クラリネットはハンガリー出身、日本を拠点とする名手、イシュトヴァーン・コハーン。彼のルーツとも重なる名曲を、達人の技で聴かせてくれる。 プログラムは4ヵ国の作曲家の作品で、前半はヴァイオリンとピアノ、後半はクラリネットが加わる2部構成。まずチェコのドヴォルザーク「4つのロマンティックな小品」で、ヴァイオリンの名旋律を味わって開幕。次は一気にムー

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